2歳児クラスの5月の月案を考えるポイントや参考にできる文例をまとめました。
文例は、ねらい、内容、環境構成および援助や配慮、家庭との連携、健康・安全・食育、保育士等の連携、反省・自己評価の7つの項目に分けて紹介します。
「どんなことを書けば良いかわからない」「文章が思いつかない」など月案作成で悩んでいる保育士の方は、ぜひ参考にしてみてください。
2歳児・5月の月案を考えるポイント
爽やかな新緑の季節を迎え、保育園では元気いっぱい外遊びを楽しむ子どもたちの姿が見られるでしょう。
2歳児クラスの子どもたちも新しい生活に慣れ、落ち着いて過ごせるようになってくる頃です。
好きな遊びをじっくりと楽しむなかで、友達と関わったり身近な自然と触れ合ったりする機会を取り入れていきたいですね。
また、生活習慣の自立に向けて一人ひとりの発達に合わせた援助ができるよう、保育士間で話し合い、共通した関わりができるようにしておきましょう。
連休明けは生活リズムが乱れて疲れが出やすいので、心身共に安定して過ごせるようゆったりとした活動計画を立てることが大切です。
コンサルタント
前月の子どもの姿
まずは前月の子どもの姿の文例を紹介します。
- 環境が変わったことで不安がったり泣いたりする姿も見られたが、少しずつ新しい生活に慣れ、保育士に見守られながら好きな遊びを楽しんでいた。
- 自分のマークやロッカーの場所を覚え、保育士と一緒に身の回りのことをしようとしていた。
- 園庭では春の草花や虫を見つけたり、滑り台などの遊具に挑戦したりして遊んでいた。
【2歳児・5月】ねらいの文例
2歳児クラスの5月のねらいの文例を養護と教育に分けて紹介します。
【2歳児・5月】養護の文例
- 生活リズムを整えながら安心して過ごせるようにする。
- 保育士と一緒に簡単な身の回りのことをしようとする。
【2歳児・5月】教育の文例
- 身近な自然に触れて戸外で遊ぶことを楽しむ。
- 好きな遊びを通して友達と関わることを喜び、親しみを持つ。
【2歳児・5月】活動内容の文例
2歳児クラスの5月の活動内容の文例を生活(生命の保持、情緒の安定)と遊び(五領域)に分けて紹介します。
【2歳児・5月】生活の文例
生命の保持
- 一人ひとりの健康観察を丁寧に行い、元気に過ごせるようにする。
- 気温が高くなってくるので、水分補給をこまめに行う。
情緒の安定
- 様々な思いを優しく受け止めてもらい、安心して生活する。
- 保育士と一緒に簡単な身の回りのことを自分で行い、達成感を味わう。
【2歳児・5月】遊びの文例
健康
- 固定遊具や三輪車など、好きな用具を使って体を動かして遊ぶことを楽しむ。
- 戸外遊びの後や食事の前には保育士と一緒に手洗いうがいをする。
人間関係
- 友達に関心を持ち、同じ場で遊んだり遊びを真似ようとしたりする。
- 友達と関わったり触れ合ったりしながら遊ぶことを楽しむ。
環境
- 春の自然に親しみを持って関わり、興味を持つ。
- 玩具の使い方がわかり、自分で片付けようとする。
言葉
- 絵本を読んでもらい、言葉を繰り返したり真似たりする。
- 保育士や友達と簡単なやり取りをしながらごっこ遊びを楽しむ。
表現
- 保育士や友達と一緒に歌ったり手遊びをしたりすることを楽しむ。
- 手指を使って描いたり作ったりする。
【2歳児・5月】環境構成および援助と配慮の文例
2歳児クラスの5月の環境構成および援助と配慮を生活(生命の保持、情緒の安定)と遊び(五領域)に分けて紹介します。
【2歳児・5月】生活の文例
生命の保持
- 検温の結果や様々な症状は記録に残し、いつでも確認できるようにしておく。
- 活動にメリハリをつけ、十分に休息できる時間を設ける。
情緒の安定
- 気持ちが不安定になっている時は、スキンシップをとったり思いを代弁したりしながら関わっていく。
- さりげなく手助けをしながらやり方を伝え、できた時はしっかり褒めたり喜びに共感したりすることで達成感を味わえるようにする。
【2歳児・5月】遊びの文例
健康
- 体を動かす遊びを楽しめるよう、園庭や固定遊具の安全点検をしておく。
- 保育士がやって見せながら、手洗いうがいの仕方を分かりやすく伝えていく。
人間関係
- 友達と同じ遊びがしたい時にすぐにできるよう、十分な量の玩具や用具を用意しておく。
- 子どもが好んでいる遊びを一緒に楽しみ、関わって遊ぶ楽しさが感じられるようにする。
環境
- 保育士が草花や虫の名前を伝えながら一緒に見たり触れたりするなかで、自然に興味を持てるようにしていく。
- 自分で片付けができるよう、玩具をしまう場所に写真やイラストを貼っておく。
言葉
- 繰り返したり真似したくなるようなフレーズの出てくる絵本を選んでおく(『ぞうくんのさんぽ』『どんどこももんちゃん』等)。
- 一緒にごっこ遊びをしながら、場面に合った言葉や言い方を知らせていく。
表現
- 歌や手遊びはゆっくり行い、発達に合った指先の動きを取り入れていく。
- 一人ひとりの表現を褒めることで、のびのびと製作を楽しめるようにする。
【2歳児・5月】家庭との連携の文例
家庭との連携の文例を紹介します。
- 連休明けは生活リズムが崩れがちなので、安定した生活が送れるように園と家庭での子どもの様子を伝え合う。
- 戸外遊びや気温の変化で着替える機会が増えるので衣服を多めに用意してもらう。
- 参観や懇談会の日程や内容を伝え、参加をお願いする。
【2歳児・5月】健康・安全・食育の文例
健康・安全・食育の文例を紹介します。
- 環境の変化に伴う心身の状態を把握し、一人ひとりが安定して無理なく過ごせるよう生活の流れを工夫していく。
- 日差しが強くなってくるので、戸外に出る際は必ず帽子を被るよう促していく。
- 楽しい雰囲気のなか、スプーンやフォークを使って自分で食べようとする。
【2歳児・5月】保育士等の連携の文例
保育士等の連携の文例を紹介します。
- 汗をかいていないかこまめに確認し、必要に応じて着替えができるよう保育士同士連携していく。
- 一人ひとりの発達や様子に応じた援助の仕方を話し合い、共通理解をしておく。
- 子ども同士のトラブルが起こった際の対応の仕方を話し合い、怪我や危険のないようにする。
【2歳児・5月】反省・自己評価
反省・自己評価を記入する際のチェックポイントを紹介します。
- 連休明けの生活リズムを整え、心身共に安定して過ごすことができたか。
- さりげなく手助けをしながら、身の回りのことを自分でしようとする意欲が持てるように関わることができたか。
- 好きな遊びを楽しむなかで保育士や友達と関わることを喜び、親しみを持つことができたか。
文例を参考に2歳児・5月の月案を作成しよう
2歳児クラスの5月の月案作成に参考にできる文例を紹介しました。
連休明けは疲れが出やすく不安定になる子どももいるので、十分に休息を取りながら安心して過ごせるよう配慮することが大切です。
こどもの日や母の日(ファミリーデー)、保育参観など行事が増えてくる時期なので、スムーズに進められるよう計画的に準備を行っていきましょう。
保育計画を立てる際はクラスの子どもたちの様子を思い浮かべながら、どんな保育をしていきたいか考えてみましょう。
月案の文章に悩んだときは、ぜひ本記事で紹介した文例を参考にしてみてくださいね。