1歳児クラスの6月の月案を考えるポイントや参考にできる文例をまとめました。
文例は、ねらい、内容、環境構成および援助や配慮、家庭との連携、健康・安全・食育、保育士等の連携、反省・自己評価の7つの項目に分けて紹介します。
「どんなことを書けば良いかわからない」「文章が思いつかない」など月案作成で悩んでいる保育士の方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
1歳児・6月の月案を考えるポイント
6月に入ると梅雨入りを迎え、室内で過ごすことが増えてきます。
1歳児クラスではリトミックや体操、マットやトンネルを用いた遊びを取り入れ、室内でもたくさん体を動かしてエネルギーを発散していきたいですね。
気温や湿度がぐっと上がる時期なので、水分補給や着替えをこまめに行い、気持ちよく過ごせるようにしましょう。
友達に興味があるけれど関わり方がわからず、友達の使っている玩具を取ったり手が出てしまったりする姿が増えてくる頃かもしれません。
保育士が「貸して」と言う姿を見せたり、言葉での伝え方を知らせたりしながら、少しずつ友達との関わり方を伝えていきたいですね。
感染症が流行りやすい時期なので、室内の衛生管理に気を付けながら健康に過ごしていきましょう。
コンサルタント
前月の子どもの姿
まずは前月の子どもの姿の文例を紹介します。
- 園生活のリズムに慣れ、自分から椅子に座って食事をしたり布団に入って寝たりする姿が見られるようになった。
- 簡単な言葉や仕草で自分の思いを伝えようする姿が見られ、保育士との関わりを喜んでいた。
- 行動範囲が広がり、園庭で虫や花を見つけて保育士に伝えたり興味のある場所へ行ったりして遊んでいた。
【1歳児・6月】ねらいの文例
1歳児クラスの6月のねらいの文例を養護と教育に分けて紹介します。
【1歳児・6月】養護の文例
- 梅雨の時期の保健衛生に留意し、健康で快適に過ごせるようにする。
- 簡単な身の回りのことに興味を持ち、保育士と一緒にやってみようとする。
【1歳児・6月】教育の文例
- 保育士に見守られながら好きな遊びをじっくりと楽しむ。
- 梅雨の自然を見たり触れたりして、親しみを持つ。
【1歳児・6月】活動内容の文例
1歳児クラスの6月の活動内容の文例を生活(生命の保持、情緒の安定)と遊び(五領域)に分けて紹介します。
【1歳児・6月】生活の文例
生命の保持
- 梅雨時期の衛生管理に気を付け、快適に過ごせるよう生活の場を整える。
- 保育士と一緒に手を洗ったり着替えたりして清潔にする心地良さを感じる。
情緒の安定
- 保育士に見守られている安心感のもと、友達や周囲のものに関わっていく。
- 保育士の側で安心して一定時間眠り、疲れを癒す。
【1歳児・6月】遊びの文例
健康
- 室内外で、走ったり登ったり転がったりしながら体を動かして遊ぶことを楽しむ。
- 自分でオムツやズボンの上げ下ろしをしようとする。
人間関係
- 保育士や友達との触れ合いや関わりを喜ぶ。
- 友達のしていることに興味を持ち、じっと見たり隣で遊んだりする。
環境
- 雨や紫陽花、カタツムリなど梅雨の時期ならではの自然物を見て、親しみを持つ。
- 小麦粉粘土やシール貼りなど手指を使った遊びをする。
言葉
- 絵本に興味を持ち、指差しをしたり声を出したりして楽しむ。
- 簡単な言葉や仕草、指差しで自分の思いや要求を伝えようとする。
表現
- リズムに合わせて動物になりきり、リトミック遊びをする。
- クレパスやマーカーを使って自由に描くことを楽しむ。
【1歳児・6月】環境構成および援助と配慮の文例
1歳児クラスの6月の環境構成および援助と配慮を生活(生命の保持、情緒の安定)と遊び(五領域)に分けて紹介します。
【1歳児・6月】生活の文例
生命の保持
- 気持ちよく過ごせるように、換気をして風通しを良くしたり空気清浄機をつけたりする。
- 手洗いや着替えをする際は「きれいになったね」「さっぱりしたね」と清潔にする心地良さに共感する声かけをしていく。
情緒の安定
- 安心して周囲への関わりを広げていけるよう、あたたかい雰囲気づくりをし、優しく声をかけたりスキンシップをとったりしながら見守っていく。
- 途中で目覚めた際は、子守唄を歌ったりトントンしたりして安心してもう一度眠れるようにする。
【1歳児・6月】遊びの文例
健康
- 雨の日は遊戯室などで体を動かして遊べるように、トンネルやマット、跳び箱など室内用の運動用具を用意しておく。
- オムツやズボンを自分で上げられるように持つ場所を伝え、できた時にはしっかりと褒める。
人間関係
- 「なべなべそこぬけ」や「バスに乗って」など保育士や友達と触れ合って遊べる遊びを選んでおく。
- 友達の使っている玩具を取ろうとしたり手が出たりする時は、「貸してって言うんだよ」とやり取りの仕方や言葉を伝えていく。
環境
- 雨が降っている様子を眺めたり、雨上がりに園庭を散歩する機会を設けたりして梅雨の時期の自然に親しみを感じられるようにする。
- 粘土やシール遊びは少人数ごとに順番に行い、保育士も一緒に遊びながら扱い方や遊び方を伝えていく。
言葉
- 絵本の内容に興味を持って楽しめるよう、身近な物が出てくる絵本や季節の絵本を選んでおく(『やさいさん』『かささしてあげるね』)。
- 子どもの表情から思いを汲み取り代弁したり、伝えようとする気持ちをしっかりと受け止めて丁寧に応じたりしていく。
表現
- リトミックでは「ぞうさんはどんな動きかな?」「へびさんはどんなのかな?」と声をかけながら身近な動物になりきり、全身で表現することを楽しめるようにしていく。
- クレパスやマーカーの持ち方や使い方を知らせたり手を添えたりしながら、自由に描く楽しさに共感していく。
【1歳児・6月】家庭との連携の文例
家庭との連携の文例を紹介します。
- 梅雨の時期は感染症や食中毒が起こりやすいので、家庭でも予防に努めてもらう。
- 生活や遊びの様子を送迎時や連絡帳で伝え合い、園と家庭で同じ関わりができるようにする。
- 健康診断や歯科検診の結果を伝え、必要に応じて受診してもらう。
【1歳児・6月】健康・安全・食育の文例
健康・安全・食育の文例を紹介します。
- 室温や湿度に気を付け、換気や消毒をこまめに行いながら、衛生的な環境を整える。
- 室内でも安全に体を動かして遊べるように、玩具や用具の点検を行ったり危険な箇所がないか確認しておく。
- 完食できる喜びを感じられるように、一人ひとりに合わせて配膳する量を調整しておく。
【1歳児・6月】保育士等の連携の文例
保育士等の連携の文例を紹介します。
- 一人ひとりの体調や様子を細かく把握し、保育士間で共有できるようホワイトボードやメモに記載しておく。
- 梅雨時期の保健衛生や感染症対策について共通理解を図る。
- 室内でものびのびと体を動かして遊べるよう、遊戯室や廊下の使用について他クラスと時間を調整しておく。
【1歳児・6月】反省・自己評価
反省・自己評価を記入する際のチェックポイントを紹介します。
- 快適で清潔な環境のなか、梅雨の時期を健康に過ごすことができたか。
- 好きな遊びをじっくりと楽しみ、保育士や友達と関わることを喜んでいたか。
- 戸外に出て梅雨の自然を見たり触れたりし、親しみを持つことができたか。
文例を参考に1歳児・6月の月案を作成しよう
1歳児クラスの6月の月案作成に参考にできる文例を紹介しました。
雨上がりの園庭を散歩したり、紫陽花やカタツムリを見たりして、梅雨の季節を楽しみながら過ごしていきたいですね。
感染症や食中毒が発生しやすい時期なので、保育室を清潔に保ち、手洗いうがいなど予防に努めることが大切です。
保育計画を立てる際はクラスの子どもたちの様子を思い浮かべながら、どんな保育をしていきたいか考えてみましょう。
月案の文章に悩んだときは、ぜひ本記事で紹介した文例を参考にしてみてくださいね。