1歳児クラスの11月の月案を考えるポイントや参考にできる文例をまとめました。
文例は、ねらい、内容、環境構成および援助や配慮、家庭との連携、健康・安全・食育、保育士等の連携、反省・自己評価の7つの項目に分けて紹介します。
「どんなことを書けば良いかわからない」「文章が思いつかない」など月案作成で悩んでいる保育士の方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
1歳児・11月の月案を考えるポイント
日に日に秋が深まってくる11月には、身近な自然に親しみながら活動的に過ごしている子どもたちの姿が見られることでしょう。
1歳児クラスの子どもたちも、落ち葉やどんぐりなど秋の自然に触れながら戸外でのびのびと遊んでいる頃かもしれません。
本格的に寒くなると外に出る機会も減ってしまうので、今の時期に思い切り戸外遊びを楽しんでおきたいですね。
この時期は少しずつ自分でできることが増えてきて、自分でやりたい意欲が強くなってきます。
しかしまだ一人では難しいことも多いので、さり気なくサポートしながら自分でできた達成感を積み重ねられるよう援助していくことがポイントです。
冬に向けて気温が低くなっていきますが、なるべく動きやすい薄着を心掛け、体を十分に動かして元気に過ごしていきましょう。
コンサルタント
前月の子どもの姿
まずは前月の子どもの姿の文例を紹介します。
- 排泄や着脱など少しずつ自分でできることが増えてきたが、タイミングによっては誘われても腕を振り切ったり「イヤ」と言って来たがらない時もあった。
- 園庭を散歩したりボールやフープを使ったりしながら体を動かして遊ぶことを楽しんでいた。
- 友達に興味を持ち、同じ遊びをしてみたり玩具を渡したりしながら少しずつ関わり持って遊ぶ姿が見られた。
【1歳児・11月】ねらいの文例
1歳児クラスの11月のねらいの文例を養護と教育に分けて紹介します。
【1歳児・11月】養護の文例
- 体調の変化に留意し、安全な環境の中で快適に過ごせるようにする。
- 簡単な身の回りのことを少しずつ自分でしてみようとする。
【1歳児・11月】教育の文例
- 保育士や友達との関わりややり取りを喜ぶ。
- 秋の自然に触れながら好きな遊びを楽しむ。
【1歳児・11月】活動内容の文例
1歳児クラスの11月の活動内容の文例を生活(生命の保持、情緒の安定)と遊び(五領域)に分けて紹介します。
【1歳児・11月】生活の文例
生命の保持
- 保育士に誘われて手洗いを行い、風邪予防に努める。
- スプーンやフォークを使って自分で食べようとする。
情緒の安定
- 簡単な身の回りのことを自分でしようとする意欲を持つ。
- 自分で布団に入り、保育士に見守られて安心して眠る。
【1歳児・11月】遊びの文例
健康
- 外遊びや散歩を通して体を動かすことを喜ぶ。
- 脱いだ靴を自分の靴箱に入れようとする。
人間関係
- 保育士や友達と触れ合って遊ぶことを楽しむ。
- 身近な大人や友達に関心を持ち、模倣遊びをする。
環境
- 落ち葉やどんぐりなど秋の自然物に興味を持ち、見たり触れたりして遊ぶ。
- 好きな玩具や遊具に自分から関わって遊ぼうとする。
言葉
- 好きな絵本や紙芝居を読んでもらうことを喜ぶ。
- 保育士の簡単な質問に言葉や仕草で応えようとする。
表現
- 感触を楽しみながら粘土遊びをする。
- 音やリズムに合わせて体を動かし、表現することを楽しむ。
【1歳児・11月】環境構成および援助と配慮の文例
1歳児クラスの11月の環境構成および援助と配慮を生活(生命の保持、情緒の安定)と遊び(五領域)に分けて紹介します。
【1歳児・11月】生活の文例
生命の保持
- 一緒に手洗いを行いながら、洗い方や拭き方を一つ一つ言葉にして知らせる。
- 自分で食べようとする姿を見守り、上手くできない時は持ち方やすくい方をさり気なく知らせていく。
情緒の安定
- 自分でしようとする気持ちを大切にし、十分に待つことでじっくり取り組めるようにする。
- 毎日同じ場所に布団を敷くことで、自分が眠る場所が決まっている安心感を持てるようにする。
【1歳児・11月】遊びの文例
健康
- 歩く、走る、かがむ、くぐる等の様々な全身運動ができる活動を取り入れ、体の使い方を知れるようにする。
- 自分の靴箱の場所がわかるよう、個人のマークシールを目印に貼っておく。
人間関係
- 保育士が仲立ちをしながら友達に興味を持ったり関わったりできるように援助していく。
- 生活の模倣遊びを楽しめるよう、ままごとに使える玩具やコーナーを用意しておく。
環境
- 秋の自然物に親しめるよう、落ち葉のシャワーをしたり踏んだ時の音を聞いたりしながら遊び方を伝えていく。
- 十分に好きな遊びを楽しめるよう、時間やスペース、玩具の数に余裕を持たせる。
言葉
- 絵本や紙芝居を楽しめるよう、読み方を工夫したり子どもの指差しや言葉に丁寧に答えていく。
- 話したい気持ちを持てるよう、優しい表情や言葉で応えるようにする。
表現
- 粘土遊びは口に入れないよう気を付けて見守り、一緒に作ったり感触を楽しんだりして関わっていく。
- 保育士が楽しそうに大きな動きで表現する姿を見せることで、子どものやってみたい気持ちを引き出していく。
【1歳児・11月】家庭との連携の文例
家庭との連携の文例を紹介します。
- 薄着で過ごす大切さを知らせ、気温や体調に合わせて調節しやすい衣服を用意してもらう。
- 冬に流行る感染症についてお便りや掲示板で知らせ、予防法や対処法について知ってもらう。
- 自己主張する姿は成長の証であることを伝え、関わり方を一緒に考えたり園でのやり方を伝えたりしていく。
【1歳児・11月】健康・安全・食育の文例
健康・安全・食育の文例を紹介します。
- 活動内容や気温に合わせて服装を調節し、健康に過ごせるようにする。
- 暖房器具や加湿器の点検や掃除を行い、いつでも使用できるようにしておく。
- 楽しく食事ができるよう、おいしさに共感したり食べ物の名前を伝えたりしながら明るい雰囲気を作る。
【1歳児・11月】保育士等の連携の文例
保育士等の連携の文例を紹介します。
- 体調に変化が見られた時には保育士間で様子を共有し、適切に対応していく。
- 保育士間で声を掛け合い、誰がどこにいるのか常に把握して安全に過ごせるようにしていく。
- 子どもの主張や甘えを十分に受け止め、同じ対応で関われるよう話し合っておく。
【1歳児・11月】反省・自己評価
反省・自己評価を記入する際のチェックポイントを紹介します。
- 靴をしまったりズボンを上げたり簡単な身の回りのことを自分でしようとする姿が見られたか。
- 好きな遊具や玩具を見つけて十分に遊ぶことができたか。
- 落ち葉やどんぐりなど秋の自然物に興味を持ち、見たり触れたりしていたか。
文例を参考に1歳児・11月の月案を作成しよう
1歳児クラスの11月の月案作成に参考にできる文例を紹介しました。
11月は落ち葉や木の実など秋ならではの自然物に親しみながら遊べるよう、楽しい活動を計画していきたいですね。
気温の低い日が増えてくるので、衣服の調節や手洗いうがいなど、健康に気を付けて過ごしていきましょう。
保育計画を立てる際はクラスの子どもたちの様子を思い浮かべながら、どんな保育をしていきたいか考えてみましょう。
月案の文章に悩んだときは、ぜひ本記事で紹介した文例を参考にしてみてくださいね。