1歳児クラスの12月の月案を考えるポイントや参考にできる文例をまとめました。
文例は、ねらい、内容、環境構成および援助や配慮、家庭との連携、健康・安全・食育、保育士等の連携、反省・自己評価の7つの項目に分けて紹介します。
「どんなことを書けば良いかわからない」「文章が思いつかない」など月案作成で悩んでいる保育士の方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
1歳児・12月の月案を考えるポイント
つんとした冷たい空気に本格的な冬の訪れを感じる12月は、クリスマスやもちつき大会、お正月休みなどわくわくするイベントが目白押しです。
1歳児クラスの子どもたちも季節の行事や文化に親しみを持てるよう、行事への参加の仕方や活動内容を考えていきたいですね。
この時期には簡単な言葉を話せるようになる子どもが増え、保育士や友達とやり取りすることを喜ぶ姿が見られる頃かもしれません。
保育士が先導して見立て遊びやつもり遊びを行い、言葉のやり取りを楽しめる機会を作ってみると良いでしょう。
また12月はノロウイルスやインフルエンザなど感染症が流行し始める時期なので、保育室の衛生管理や手洗いうがいなどの予防には十分留意して過ごすことが大切です。
コンサルタント
前月の子どもの姿
- 身の回りのことを自分でしようとする意欲を持ち、難しいところは「できない」と言ったり保育士に「やって」と伝えたりする姿が見られた。
- 友達に関心を寄せたり関わろうとする姿も増えてきたが、玩具の取り合いなどトラブルに繋がることも多かった。
- 戸外でどんぐりや落ち葉を見つけて集めたり並べたりしながら遊ぶことを楽しんでいた。
【1歳児・12月】ねらいの文例
1歳児クラスの12月のねらいの文例を養護と教育に分けて紹介します。
【1歳児・12月】養護の文例
- 季節の変化や感染症に気を付け、冬を元気に過ごせるようにする。
- 簡単な身の回りのことに挑戦し、できた喜びを感じる。
【1歳児・12月】教育の文例
- 冬の自然に触れたり体を動かしたりしながら戸外で元気に遊ぶ。
- 保育士や友達と簡単なやり取りをしながら遊ぶことを喜ぶ。
【1歳児・12月】活動内容の文例
1歳児クラスの12月の活動内容の文例を生活(生命の保持、情緒の安定)と遊び(五領域)に分けて紹介します。
【1歳児・12月】生活の文例
生命の保持
- 室内外の温度差や衛生面に気を付けて快適な環境を整えてもらい、元気に過ごす。
- 鼻水が出たら拭いてもらったり、自分で拭こうとしたりする。
情緒の安定
- 応答的な触れ合いや言葉がけを通して思いや欲求を満たしてもらい、安定して過ごす。
- 簡単な身の回りのことを自分ですることで、自信や達成感を得る。
【1歳児・12月】遊びの文例
健康
- 冬の冷たい空気を感じながら体を動かして戸外で遊ぶことを喜ぶ。
- つまむ、引っ張る、並べるなど手指を使った遊びを楽しむ。
人間関係
- 保育士や友達と簡単なやり取りをしながら見立て遊びやつもり遊びをすることを楽しむ。
- 友達と手を繋ぎ、散歩することを楽しむ。
環境
- 冬の身近な自然に触れることを喜ぶ。
- 遊びの後は保育士と一緒に片付けをしようとする。
言葉
- 絵本を見て言葉を繰り返したり真似をしたりする。
- 簡単な言葉を使って自分の思いや要求を伝えようとする。
表現
- 保育士や友達と一緒に季節の歌や手遊びを楽しむ。
- シールやクレヨンを使ってクリスマスの製作を行い、クリスマス会を楽しみにして過ごす。
【1歳児・12月】環境構成および援助と配慮の文例
1歳児クラスの12月の環境構成および援助と配慮を生活(生命の保持、情緒の安定)と遊び(五領域)に分けて紹介します。
【1歳児・12月】生活の文例
生命の保持
- 気温や活動内容に合わせて暖房や加湿器を使用し、快適に過ごせるようにする。
- 清潔に保てるよう、鼻水が出ていることや鼻のかみ方を伝えていく。
情緒の安定
- 子どもの様子から思いを汲み取りながら、自分の気持ちを安心して表すことができるよう関わっていく。
- 自分でしようとしている時は十分に待ち、できた時にはしっかりと褒めることで自信に繋げていく。
【1歳児・12月】遊びの文例
健康
- 安全に遊べるよう遊具が濡れていないか確認し、結露を拭いておく。
- 手指を使った遊びを楽しめる玩具や活動を取り入れていく。
人間関係
- 子どものイメージする世界に合わせて声をかけることで、見立て遊びやつもり遊びを楽しめるようにする。
- 友達の遊ぶ様子を知らせたり遊びに誘ったりしながら友達と関わって遊べるよう援助していく。
環境
- 気温や時間に気を付けながら戸外に出る機会を作り、冬の自然を感じて遊べるようにする。
- 玩具を片付ける場所がわかるよう、シールや写真を貼っておく。
言葉
- 繰り返し出てくるフレーズはリズミカルに読むことで真似する意欲を引き出していく。
- 子どもの話を聞くときは気持ちを受け止め、優しく頷いたり相槌を打ったりしながら安心できる雰囲気を作る。
表現
- 子どもの興味に合わせた歌や季節の曲を選んでおく(『あわてんぼうのサンタクロース』『まつぼっくり』など)
- 作ったクリスマス飾りは保育室に飾り、行事への期待に繋げていく。
【1歳児・12月】家庭との連携の文例
家庭との連携の文例を紹介します。
- 感染症の流行状況を伝え、体調の変化が見られる際には早めに受診してもらうようお願いする。
- 言葉が出てきてやり取りを楽しめる子どもが増えてきたので、家庭でも子どもとの会話を楽しめるよう声をかける。
- 年末年始の休日や過ごし方などをお便りや口頭で伝えていく。
【1歳児・12月】健康・安全・食育の文例
健康・安全・食育の文例を紹介します。
- 室内の換気や消毒をこまめに行い、感染症の予防に努める。
- 友達同士の関わりが増え、トラブルも多くなるので怪我のないよう注意して見守る。
- 行事食を通して季節感を味わいながら食事を楽しめるようにする。
【1歳児・12月】保育士等の連携の文例
保育士等の連携の文例を紹介します。
- 冬の感染症に関する正しい認識や適切な対応について共通理解しておく。
- 室内外に分かれて活動する時は人数や子どもの様子を把握して声をかけ合うようにする。
- クリスマス会やもちつきなどの行事に無理なく参加できるよう、内容や参加の方法を話し合っておく。
【1歳児・12月】反省・自己評価
反省・自己評価を記入する際のチェックポイントを紹介します。
- 保育士に誘われて手洗いを行い、感染症に気を付けて過ごすことができたか。
- 戸外に出る機会を作り、冬の自然に触れたり体を動かして遊ぶことを楽しめたか。
- 子ども同士を繋ぐような声かけや援助を行い、関わって遊ぶことができたか。
文例を参考に1歳児・12月の月案を作成しよう
1歳児クラスの12月の月案作成に参考にできる文例を紹介しました。
12月は楽しい季節のイベントがたくさんあるので、子どもたちが喜んで参加できるよう活動を計画していきたいですね。
本格的な冬の訪れで寒くなりますが、活動時間や衣服の調節に注意しながら戸外に出て遊ぶ機会を作ることも大切です。
保育計画を立てる際はクラスの子どもたちの様子を思い浮かべながら、どんな保育をしていきたいか考えてみましょう。
月案の文章に悩んだときは、ぜひ本記事で紹介した文例を参考にしてみてくださいね。