例文あり!保育実習の目標の立て方を詳しく解説

例文あり!保育実習の目標の立て方について詳しく解説

保育学生が保育士資格を取得するためには保育実習へ行く必要があります。

保育実習を有意義なものにするためには毎日の目標設定が重要です。

しかし「わからないことばかりで何を目標にすれば良いかわからない」「実習期間中に毎日違う目標を立てるなんて大変」だと感じている方も多いでしょう。

この記事では保育実習の目標設定に悩む学生向けに、目標設定のポイントや参考にできる例文を紹介します。

幼稚園の教育実習や施設実習の目標設定についても合わせて紹介します。

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保育実習に臨むにあたって

保育学生は保育についての基本的な知識や理論を学んだあと、より実践的な内容を学ぶため保育実習に臨みます。

保育実習に行くことで自分が保育士として働くイメージを持ち、現場で生かせる実践的な力をつけることができます。

特に初めての実習を控えている方は「保育実習は厳しそう」「大変そう」といったイメージが先行しがちかもしれません。

しかし実際の現場に出て保育を見たり、子どもと関わったりして学べる機会は非常に貴重なものです。

保育の実践的知識や技術をたくさん吸収しよう!と前向きに考えて挑戦しましょう。

保育実習で目標を立てる意味って?

実習前は「保育実習でしっかり学びたい」「保育士さんからたくさん吸収したい」と思っていても、実際に実習が始まると慣れないことの連続で毎日が一瞬で過ぎ去ってしまいます。

結局自分は何をどう学んだのか、最終日に振り返った時にうやむやになってしまうかもしれません。

有意義な実習にするためには自分は何を学びたいか、学んだことを次にどう繋げていきたいかをきちんと整理する必要があります。

そのため保育実習では自分なりの目標を立てることが大切なのです。

目標を言葉にして残すことで自分の課題がわかりやすくなるので、より深い学びへと繋がります。

また1日の終わりや実習最終日に振り返った時に、自分は何を学んできたのかや今後の課題についても明確になります。

コンサルタント

毎日目標を考えるなんて大変!と感じるかもしれませんが、実習をより良いものにするために必要なことなんですね。

保育実習の目的の立て方

保育実習に臨む際には目標の設定が大切だということがわかりました。

ただ実際に目標を立てようとしても、何から取り掛かれば良いかわからないという方も多いでしょう。

そこで、ここでは保育実習の目標の立て方について詳しく解説します。

目標設定のポイントやシーン別の例文も載せるので参考にしてみてください。

目標設定のポイント

目標設定に取り掛かる前に知っておきたいポイントがあります。

ポイントを押さえることで目標設定の考え方や筋道の立て方がわかりやすくなるでしょう。

ここでは目標設定のポイントについて、全体の目標と毎日の目標の2点に分けて紹介します。

実習全体の目標は最終的に目指すゴール

保育実習では実習全体の目標と毎日の目標の2種類を設定します。

両者は全くの別物ではなく、全体の目標を達成するために毎日の目標があると考えるとわかりやすいでしょう。

そのためまずは保育実習全体の目標を決めることが大切です。

全体の目標はこの実習で最終的に自分はどんなことを得たいかを考えて決めます。

例えば以下のようなものがあります。

  • 子どもの育ちや発達を丁寧に見取り、適切な援助方法を知る。
  • 年齢や子どもの様子に合わせた保育の設定や環境について学ぶ。

コンサルタント

全体の目標は実習期間全体で達成を目指すものなので、ある程度ざっくりとした大きな目標を立てるのが良いでしょう。

毎日の目標設定はなるべく具体的に

毎日の目標設定は全体の目標を達成するための積み重ねです。

1日の終わりに達成できたかどうかを振り返るので、なるべく具体的な内容が好ましいでしょう。

例えば「子どもの育ちや発達を丁寧に見取り、適切な援助方法を知る」が全体の目標だとすれば、そのために何をすれば良いかが毎日の目標です。

  • 子どもの特徴を捉え、名前を覚える。
  • それぞれの子どもに対する保育士の声掛けの方法を知る。

など、毎日コツコツと具体的な目標を立てることで全体の目標の達成に繋がります。

MEMO
毎日の目標は実習中に自分ができなかったことや担当保育士に指導してもらった課題を織り交ぜて作成していくと良いでしょう。

場面別の目標設定と例文

ポイントを押さえられたら、実際に目標設定をしていきましょう。

目標設定には正解がないので自分が学びたいことを自分の言葉で書くことが大切です。

しかし「どんな表現を使えば良いかわからない」「何か考える取っ掛かりがほしい」という方もいると思います。

ここでは場面別、年齢別、進度別に例文を用意したのでぜひ参考にしてみてください。

まずは場面別に使える例文から紹介します。

子どもの様子や発達の理解

  • ○歳児の発達を理解し、援助の方法や設定保育の内容を学ぶ。
  • クラスの子ども一人ひとりとコミュニケーションを取る。

子どもの様子を観察して発達を理解するなど、子どもと関わる場面で目標にしたい内容です。

保育士は毎日全ての子どもの様子を把握しないといけません。

初めは全員の様子を把握することは難しいかもしれませんが、実習を通して少しずつ慣れていくようにしましょう。

保育士の援助や声掛け

  • 自由保育と設定保育での保育士の子どもへの関わり方の違いを学ぶ。
  • 子どもによってどのように声掛けの仕方を変化させているかを知る。

保育士の動きに着目した内容です。

実習中は現場で働いているプロの保育士の動きを見れる機会です。

どのように子どもに関わっているのか、その関わりで子どもはどう行動したかを観察してみましょう。

コンサルタント

学んだことを参考に自分でも積極的に子どもへ関わっていくことが大切です。

保護者対応

  • 連絡帳や掲示板を参考に保護者にどのように園での生活の様子を伝えているかを知る。
  • 朝の受け入れ時や帰りの受け渡し時のコミュニケーションを見て保護者対応を学ぶ。

保護者の支援は保育士の大切な業務です。

連絡帳に記入する内容や言い回しなどは保育士になった時に参考になるでしょう。

送迎時の保護者とのコミュニケーションも非常に重要です。

実習生が直接保護者対応をすることはないかもしれませんが、保育士の表情や言葉選び、保護者の反応などをしっかり観察しておきましょう。

安全衛生など保育園の環境

  • 戸外遊びではどのような点に注意して安全な環境を作っているかを知る。
  • 手洗いや歯磨きなど衛生面の指導方法を学ぶ。

保育園では朝預かった子どもの姿のまま保護者にお返しすることが基本です。

事故や怪我などをできる限り防げるよう環境構成にも工夫がされています。

コンサルタント

子どもの安全や衛生面での環境や指導を学ぶことも大切ですね。

園外保育

  • お散歩に出るときの準備や保育士の配置、声掛けについて学ぶ。
  • 公園での遊びの広げ方や保育士の援助について学ぶ。

実習期間中に園外へ出ることもあるかもしれません。

園外保育は子どもへの交通ルールの伝え方や道中のサポートの方法などを学ぶチャンスです。

いつもと違う環境では怪我やトラブルも起こりやすくなります。

保育士はどんなふうに声掛け、援助をして園外保育を行っているのか観察して学びましょう。

年齢別の目標設定と例文

次は年齢別に参考にできる例文を紹介します。

担当クラスの年齢の発達については実習前に教科書や保育所保育指針を読んで把握しておくと良いでしょう。

机上の知識を得たうえで実際の子どもの姿を観察すると発達の理解がよりスムーズになります。

0歳児クラス

  • 0歳児クラスの一日の流れを把握する。
  • 月齢に合わせた生活のリズムとそれぞれの援助の仕方について学ぶ。

0歳児クラスは発達の月齢差が大きく、寝転んで遊んでいる子から歩いたり走ったりできる子までいます。

子どもによってはまだミルクのみであったりしっかり幼児食とおやつを食べたりと生活リズムもバラバラです。

一人ひとりの月齢差に合わせてどのような流れで1日の保育行っているのかに着目すると良いかもしれません。

1歳児クラス

  • 1歳児クラスの月齢差や個人差について知り、子どもへの関わり方を学ぶ。
  • 子どもの思いを言葉にして表わすことで発語を促せるようにする。

1歳児クラスも月齢差や個人差が大きく一人ひとりに合わせた援助が必要です。

友達と関わりたい気持ちやおもちゃを貸してほしい気持ちをうまく伝えられず、手が出てしまう子もいるでしょう。

コンサルタント

言葉をたくさん掛けることで発語を促していけるような関わり方を学びましょう。

2歳児クラス

  • 排泄の援助や声掛けをどのように行っているのかを学ぶ。
  • 遊びの中で少しずつ友達との関わりを持てるような援助や声掛けの仕方を学ぶ。

2歳児クラスでは幼児クラスに向けて身辺自立の意欲を育てます。

トイレトレーニングの援助など保育士がどのように関わっているのか観察しましょう。

イヤイヤ期と呼ばれる第一次反抗期の時期でもあります。

気持ちの切り替えができる声掛けの方法などを学ぶと良いでしょう。

3歳児クラス

  • 3歳児の発達を知り、身辺自立に向けて必要な援助をできるようにする。
  • 友達と一緒に遊ぶために保育士がどのような関わりをしているかを知る。

3歳児クラスになると一気に保育士の数が減り、集団生活が始まります。

身の回りのことを一通り自分でできるようにもなりますが、まだまだ甘えたい気持ちも強いでしょう。

保育士はどこまで手伝うか、どんな声掛けをして子どもの意欲を引き出しているかに着目して援助について学んでみましょう。

4歳児クラス

  • 集団遊びを経験できるように保育士がしている環境構成や援助の方法を学ぶ。
  • 友達とのトラブルの場面では気持ちを代弁してうまく伝えられるようにする。

4歳児クラスになると友達との関わりが活発になり、仲の良い子ども同士が一緒に遊ぶようになります。

その分トラブルや喧嘩も増えてくる時期でもあります。

仲裁に入る際の声掛けや姿勢など保育士の姿を参考にして実践してみましょう。

5歳児クラス

  • 行事やイベントに向けて気持ちを高められるような関わり方を学ぶ。
  • 友達と協力して遊んだり話し合ったりする場面での保育士の役割を学ぶ。

5歳児クラスになると友達同士協力し合って集団遊びをする姿が見られるようになります。

子どもたち自身が話し合ったり意見を出したりする姿を見守ることも保育士の援助の一つです。

5歳児クラスは行事やイベントも多くなります。

保育士は行事やイベントに向けて、子どもたちの気持ちを高められるようにどのような準備や導入を行っているのかを学びましょう。

実習の進度別目標設定と例文

次は実習の進度別に参考にできる例文を紹介します。

実習の前半と後半では目標をどんなふうに変化させていけば良いか、2回目の保育実習での目標設定はどうすれば良いかについて解説します。

実習前半

  • 保育園の一日の流れと保育士のタイムスケジュールを知る。
  • 子ども一人ひとりの顔と名前を覚え、コミュニケーションを取れるようにする。

実習の前半では保育園の流れや保育士の仕事、担当クラスの子どものことなど全体的な把握を目標をすると良いでしょう。

まずはしっかりと観察して学ぶことを中心にし、保育士の動きを参考にしながら少しずつ実践面中心にシフトしていくことをおすすめします。

実習後半

  • 子どもの発達や性格に合わせた声掛けや援助ができるようにする。
  • クラスで流行ってる遊びをさらに発展させられるような環境を作る。

実習後半になればクラスの子どもたちにも慣れ、一人ひとりの特徴についてもわかってくるでしょう。

一人ひとりに合った関わりをするなど一歩進んだ援助を目標とすると良いでしょう。

コンサルタント

クラスや子どもの様子を見て遊びの提案を行い、実践してみると良い学びになります。

2回目の実習

  • 保育士のクラス全体への声掛けや関わりと子ども一人ひとりへの声掛けや関わり方の違いを知る。
  • 子どもたちの様子をしっかりと観察し、設定保育ではクラスに合った活動を行う。

2回目の実習では設定保育や部分保育を任されることもあるかもしれません。

年齢だけに囚われず、実際のクラスや子どもの様子から保育内容を設定できるとより良い実習となるでしょう。

1回目の実習では気づかなかったことや自分の課題として残ったことを織り交ぜて目標を設定していきましょう。

コンサルタント

1回目よりさらに学びを深められる実習にできると良いですね!

幼稚園教育実習と保育実習との目標設定の違いは?

保育学生は保育士の資格と共に幼稚園教諭の資格を取得する方も多いでしょう。

幼稚園教諭の資格を得るためには幼稚園へ教育実習へ行く必要があります。

幼稚園実習でも目標設定をしますが、保育実習との違いは何でしょうか。

基本的な子どもの見取りや教諭の援助の観察などについては、幼稚園実習と保育実習の目標には大きな差はないと言えます。

ただ幼稚園は3歳児以上の幼児を対象としており教育的な面がメインになってきます。

そのため子どもの発達に合わせた活動の設定や環境構成など、教育的要素を中心とした目標になってくるでしょう。

一方保育園は0歳児から5歳児までが1日の生活をする場です。

特に0~2歳児の乳児では食事排泄睡眠など養護の面が重要になるでしょう。

保育園実習の場合は教育面だけでなく生活など養護の面にも着目して目標を立てるようにしましょう。

施設実習の目標の立て方

保育士の活躍の場は保育園だけではありません。

そのため保育士資格を取得するためには保育実習だけでなく施設実習にも行く必要があります。

対象となる施設には障がい者福祉施設や児童養護施設などがあります。

施設実習でも保育実習と同じように日々目標を立てて取り組むことになるでしょう。

施設実習の目標設定もまずは全体の目標(ゴール)を決めてそこへ向けて毎日の目標を積み上げる形で設定していくことがポイントです。

施設実習の目標設定で参考にできる例文をいくつか紹介します。

  • 施設の一日の流れや職員の仕事内容を知る。
  • 利用者の特性やその施設を利用している背景について理解する。
  • 利用者(子ども)と積極的にコミュニケーションを取る。
重要
実際に目標を立てる際には、実習に行く施設の特性に合わせて内容を考えましょう。

的確な目標設定で保育実習をより実りあるものにしよう

保育実習の目標設定について解説してきました。

実習全体の目標と毎日の目標は系統立てて考えることがポイントです。

保育の場面別や年齢別、実習の進度別に例文も紹介したのでぜひ参考にしてみてください。

ただ漫然と実習に行くのではなく、自分なりの目標を立てて日々振り返りをすることで知識や実践的技術を身につけることができます。

的確な目標設定をして、現場で学べる貴重な機会をより実りあるものにしましょう!

MEMO
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