5歳児クラスの6月の月案を考えるポイントや参考にできる文例をまとめました。
文例は、ねらい、内容、環境構成および援助や配慮、家庭との連携、健康・安全・食育、保育士等の連携、反省・自己評価の7つの項目に分けて紹介します。
「どんなことを書けば良いかわからない」「文章が思いつかない」など月案作成で悩んでいる保育士の方は、ぜひ参考にしてみてください。
5歳児・6月の月案を考えるポイント
梅雨入りを迎える6月は、室内での活動が多くなります。
雨の日でも十分に体を動かして遊べるよう、遊戯室や運動用具を上手く使いながら活動内容を工夫していきたいですね。
気温や湿度が高くなるので、体を動かした後は自分で水分補給や着替えができるように声をかけていきましょう。
梅雨の時期ならではの自然を楽しめるように、図鑑や絵本を揃えたり小雨の時間に園庭へ出たりすることもおすすめです。
雨の降る様子や音、水たまり、生き物などを観察し、驚きに共感したり一緒に調べたりしながら自然への興味関心を深めていけるように関わっていきましょう。
食中毒や感染症が発生しやすい時期なので、室内の衛生管理には十分注意が必要です。
コンサルタント
前月の子どもの姿
まずは前月の子どもの姿の文例を紹介します。
- 毎日の当番活動を楽しみにし、意欲と期待を持って登園していた。
- 友達と一緒に遊ぶなかでトラブルになることも多々あるが、自分たちで話し合って解決しようとする姿が見られるようになってきた。
- 園庭で栽培している野菜の成長を気にかけ、進んで水やりをしたり気付いたことを保育士や友達に話したりしていた。
【5歳児・6月】ねらいの文例
5歳児クラスの6月のねらいの文例を養護と教育に分けて紹介します。
【5歳児・6月】養護の文例
- 梅雨時期の保健衛生に留意し、健康で快適に過ごせるようにする。
- 生活に必要な身の回りのことを自分で行い、意欲的に生活する。
【5歳児・6月】教育の文例
- 自分の考えを出し合いながら友達と一緒に遊びを進める面白さを感じる。
- 梅雨時期の自然現象や動植物に興味関心を持つ。
【5歳児・6月】活動内容の文例
5歳児クラスの6月の活動内容の文例を生活(生命の保持、情緒の安定)と遊び(五領域)に分けて紹介します。
【5歳児・6月】生活の文例
生命の保持
- 気温や活動内容に応じて水分補給をしたり汗を拭いたりして快適に過ごす。
- 歯の大切さを知り、丁寧に歯磨きをしようとする。
情緒の安定
- 一人ひとりの思いや心の動きを十分に受け止め、安心して過ごせるようにする。
- 好きな遊びを見つけて十分に遊び込み、充実感を味わう。
【5歳児・6月】遊びの文例
健康
- 自分の体に関心を持ち、清潔にする大切さを知る。
- 室内外で十分に体を動かして遊ぶことを楽しむ。
人間関係
- 友達と同じ目的を持ち、意見を出し合いながら遊びを進めようとする。
- 友達と一緒にイメージを共有したり、ルールを守ったりしながら集団遊びを楽しむ。
環境
- 梅雨時期の自然現象に触れ、興味や関心を持つ。
- 遊びの中で数や時計に親しみを持つ。
言葉
- 自分の考えが相手に分かるように話そうとする。
- 絵本や物語を楽しみ、想像する楽しさを味わう。
表現
- 友達と一緒にリズムに合わせて楽器を鳴らすことを楽しむ。
- 砂や泥でイメージしたものを作り、表現することを楽しむ。
【5歳児・6月】環境構成および援助と配慮の文例
5歳児クラスの6月の環境構成および援助と配慮を生活(生命の保持、情緒の安定)と遊び(五領域)に分けて紹介します。
【5歳児・6月】生活の文例
生命の保持
- 気持ちよく過ごせるように換気をしたり空気清浄機をつけたりしておく。
- 丁寧な歯磨き習慣がつくように、手洗い場に歯磨きに関するポスターを貼っておく。
情緒の安定
- 一対一でのスキンシップや会話を大切にし、安心して自分のことを表現できるように関わっていく。
- 子どもの興味に合わせてコーナーや遊びに使えそうな素材を用意し、十分に遊び込める環境を整える。
【5歳児・6月】遊びの文例
健康
- 手洗いうがい、着替えなど身の回りを清潔にする大切さを伝え、健康的な生活習慣が身につくようにする。
- 室内でものびのびと体を動かして遊べるよう、運動用具を用意しておく(マット、跳び箱、平均台など)。
人間関係
- 子ども同士のやり取りを見守り、場面に応じてお互いの思いや考えを伝える援助をしながら、自分たちで遊びを進める面白さを感じられるようにする。
- ルールのある遊びでは、繰り返しルールを伝えていくことで全員が理解できるようにする。
環境
- 梅雨時期の自然現象や動植物に対する発見や驚きに共感し、一緒に調べたり考えたり他児に知らせたりしながら興味関心が深まるように関わっていく。
- 保育室の時計の文字盤に分かりやすいマークをつけ、遊びや生活のなかで時計を意識して過ごせるようにする。
言葉
- 自分の考えを言葉にしようとする姿を見守り、必要に応じて相手が理解しやすい言い方や伝え方を知らせていく。
- イメージを広げながら見たり聞いたりできる絵本や物語を選んでおく(『あめふり』『どうなってるの?どうぶつの歯』など)。
表現
- 様々な楽器の正しい扱い方を知らせたり、音色の違いに気付けるような声をかけたりする。
- 思いついたものを作ったり試したりして遊べるよう、用具や素材を十分に準備しておく。
【5歳児・6月】家庭との連携の文例
家庭との連携の文例を紹介します。
- 梅雨時期を健康で衛生的に過ごせるよう、家庭でも手洗いうがいや衣服の調節を意識してもらえるようにする。
- 友達との関わりのなかで葛藤や試行錯誤を経験する大切さを具体的な事例と共に伝え、共に見守ってもらえるようにする。
- 健康診断や歯科検診の結果を知らせ、必要に応じて受診してもらう。
【5歳児・6月】健康・安全・食育の文例
健康・安全・食育の文例を紹介します。
- 湿度や気温が高くなるので、こまめに水分を摂りながら健康に過ごせるようにする。
- 雨具の扱い方や雨の日の安全な過ごし方を分かりやすく伝えたり、一緒に考えたりしていく。
- 栽培している野菜の世話や収穫を通して食べ物への興味関心を育む。
【5歳児・6月】保育士等の連携の文例
保育士等の連携の文例を紹介します。
- 梅雨時期の衛生管理や流行しやすい感染症について共通理解しておく。
- 保護者からの連絡事項や日中の子どもの様子を保育士間で共有し、同じ対応ができるようにする。
- 歯科検診や健康診断の時間や順番を確認しておき、スムーズに行えるようにする。
【5歳児・6月】反省・自己評価
反省・自己評価を記入する際のチェックポイントを紹介します。
- 歯の大切さを理解し、丁寧に歯磨きする習慣を身につけることができたか。
- 友達と話し合いながら遊びを進めていく面白さを感じることができたか。
- 梅雨時期の自然現象や動植物に触れ、興味関心を持つことができたか。
文例を参考に5歳児・6月の月案を作成しよう
5歳児クラスの6月の月案作成に参考にできる文例を紹介しました。
雨の日が続きますが、梅雨時期の自然に触れたり室内で体を動かして遊んだりして元気に過ごしていきたいですね。
虫歯予防デーには歯の大切さを分かりやすく伝え、丁寧な歯磨き習慣がつくようにしましょう。
保育計画を立てる際はクラスの子どもたちの様子を思い浮かべながら、どんな保育をしていきたいか考えてみましょう。
月案の文章に悩んだときは、ぜひ本記事で紹介した文例を参考にしてみてくださいね。