4歳児クラスの5月の月案を考えるポイントや参考にできる文例をまとめました。
文例は、ねらい、内容、環境構成および援助や配慮、家庭との連携、健康・安全・食育、保育士等の連携、反省・自己評価の7つの項目に分けて紹介します。
「どんなことを書けば良いかわからない」「文章が思いつかない」など月案作成で悩んでいる保育士の方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
4歳児・5月の月案を考えるポイント
新しい環境にも慣れ、落ち着いて生活できるようになってくる時期です。
4歳児クラスでは、友達同士誘い合って好きな遊びを楽しむ姿が見られるでしょう。
友達との関わりを深めていけるよう、集団で楽しめるルールのある遊びを取り入れていくと良いかもしれません。
新しい生活に慣れることで、身の回りの様々なことへの興味関心も出てきます。
こどもの日の行事を通して日本の文化に親しんだり、草花を使って色水遊びをしたりと、子どもたちの興味関心を広げていけるような活動を計画していきたいですね。
また、連休明けは疲れが出やすい時期なので、心身共に安定して過ごせるようゆったりとした活動計画を立てることがポイントです。
コンサルタント
前月の子どもの姿
まずは前月の子どもの姿の文例を紹介します。
- 進級児、新入児共に新しい生活に少しずつ慣れ、機嫌よく登園していた。
- 身の回りのことに取り組もうとするが、途中で気が逸れて遊んでしまうことが多々あった。
- 保育士や友達と一緒にままごとやブロック、ボール遊びなど様々な遊びを楽しんでいた。
【4歳児・5月】ねらいの文例
4歳児クラスの5月のねらいの文例を養護と教育に分けて紹介します。
【4歳児・5月】養護の文例
- 連休明けの生活リズムを整えながら、健康に過ごせるようにする。
- 一人ひとりの思いを受け止め、保育士の信頼関係のもと安定した情緒で生活する。
【4歳児・5月】教育の文例
- 保育士や友達と一緒に戸外で思い切り体を動かしてのびのびと遊ぶ。
- 身近な春の自然に興味を持ち、見たり触れたり遊びに取り入れたりする。
【4歳児・5月】活動内容の文例
4歳児クラスの5月の活動内容の文例を生活(生命の保持、情緒の安定)と遊び(五領域)に分けて紹介します。
【4歳児・5月】生活の文例
生命の保持
- 一人ひとりの健康状態を丁寧に把握し、元気に過ごせるようにする。
- 気温や活動内容に合わせて自分で気付いたり促されたりしながら衣服を調節する。
情緒の安定
- 新しい環境への緊張をほぐし、安心してのびのびと過ごせるようにする。
- 一人ひとりの思いを受け止め共感しながら信頼関係を築いていく。
【4歳児・5月】遊びの文例
健康
- 戸外遊びや体操をすることを喜び、元気に体を動かして遊ぶ。
- 食事を楽しみながら、簡単なマナーを身に付けていく。
人間関係
- 保育士や友達と一緒に過ごすことを楽しむ。
- 散歩に出かけ、交通ルールやマナーを守って行動しようとする。
環境
- こどもの日に興味を持ち、喜んで行事に参加する。
- 見つけた草花を使って色水遊びを楽しむ。
言葉
- 保育士や友達に親しみを持って挨拶しようとする。
- 自分の経験や思いを話したり相手の話を聞いたりして、言葉で伝え合う楽しさを味わう。
表現
- 友達と歌ったり踊ったりして音楽に親しむ。
- 身近な素材や用具を使って自由に描いたり作ったりすることを楽しむ。
【4歳児・5月】環境構成および援助と配慮の文例
4歳児クラスの5月の環境構成および援助と配慮を生活(生命の保持、情緒の安定)と遊び(五領域)に分けて紹介します。
【4歳児・5月】生活の文例
生命の保持
- 連休中の過ごし方や体調を聞き取り、無理なく生活リズムを整えていく。
- 必要に応じて自分で衣服の調節ができるよう、上着のラックを使いやすい場所に出しておく。
情緒の安定
- 一人ひとりの子どもとゆっくり話したりスキンシップをとったりする機会を持ち、緊張をほぐしていけるようにする。
- 子どもの思いに寄り添ったり、一緒に遊ぶなかで楽しさに共感したりしながら信頼関係を育んでいく。
【4歳児・5月】遊びの文例
健康
- 気候の良い日は戸外遊びの時間を十分に設け、解放感を味わいながらのびのびと遊べるようにする。
- 食事のマナーが確認できるようなポスターやイラストを見やすい場所に貼っておく。
人間関係
- 必要に応じて友達への言葉のかけ方や接し方を伝え、一緒に生活したり遊んだりする楽しさを感じられるようにする。
- 園外へ散歩に出かける際は、絵本やイラストを用いて交通ルールやマナーを知らせ、意識して行動できるようにする。
環境
- こどもの日の行事に親しみが持てるよう、こいのぼりの由来について話したり関連する絵本を読んだりする。
- 草花を使った色水遊びが楽しめるよう、すり鉢やすりこぎ、カップ、ペットボトルなどを用意しておく。
言葉
- 保育士が率先して挨拶をすることで子どもの言葉を引き出していく。
- 自分の思いを伝えようとする姿を大切にしながら見守ったり仲立ちしたりして、相手の話も聞こうとする気持ちを持てるようにする。
表現
- 分かりやすく歌詞を伝えながら歌ったりリズム遊びをしたりして楽しさを共有していく。
- 子どもの興味に合わせてすぐに製作ができるよう、ワゴンに用具や素材を種類ごとに整理して置いておく。
【4歳児・5月】家庭との連携の文例
家庭との連携の文例を紹介します。
- 疲れが出やすい時期なので、体調の変化を連絡帳や送迎時に細かく伝え合っていく。
- 気温や活動に応じて衣服の調節ができるように長袖と半袖両方を用意してもらう。
- 散歩の日程やコースについて知らせ、お弁当などの持ち物の準備をお願いする。
【4歳児・5月】健康・安全・食育の文例
健康・安全・食育の文例を紹介します。
- 気温が高くなってくるので、活動と活動の合間には十分に水分補給をするよう促す。
- 散歩に出かける前はコースや行き先の下見を行い、安全に楽しめるようにする。
- 野菜の栽培やお世話を通して、食への興味関心を持てるようにする。
【4歳児・5月】保育士等の連携の文例
保育士等の連携の文例を紹介します。
- 一人ひとりの様子や保護者からの連絡事項を保育士間で共有し、適切に対応できるようにしておく。
- 子どもの日の行事や保育参観の内容や進め方について確認し合う。
- 散歩に出かける際の並び方や交通ルールの確認、保育士の配置などを話し合っておく。
【4歳児・5月】反省・自己評価
反省・自己評価を記入する際のチェックポイントを紹介します。
- 連休明けの体調や生活リズムの乱れに配慮し、無理なく落ち着いて過ごすことができたか。
- 戸外遊びの時間を十分にとり、のびのびと体を動かして遊ぶことができたか。
- 春の自然に興味を持ち、色水遊びなど自然物を取り入れた遊びを楽しむことができたか。
文例を参考に4歳児・5月の月案を作成しよう
4歳児クラスの5月の月案作成に参考にできる文例を紹介しました。
新しい生活に慣れてくるこの時期には友達との関わりが活発になってきます。
子ども同士の関わりを見守りながら必要に応じて保育士が仲介に入り、友達への言葉のかけ方や接し方を伝えていけると良いですね。
子どもの日や母の日、保育参観など行事も増えてくる時期なので、スムーズに進められるよう計画的に準備を行っていきましょう。
保育計画を立てる際はクラスの子どもたちの様子を思い浮かべながら、どんな保育をしていきたいか考えてみましょう。
月案の文章に悩んだときは、ぜひ本記事で紹介した文例を参考にしてみてくださいね。