3歳児クラスの5月の月案を考えるポイントや参考にできる文例をまとめました。
文例は、ねらい、内容、環境構成および援助や配慮、家庭との連携、健康・安全・食育、保育士等の連携、反省・自己評価の7つの項目に分けて紹介します。
「どんなことを書けば良いかわからない」「文章が思いつかない」など月案作成で悩んでいる保育士の方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
3歳児・5月の月案を考えるポイント
新しい環境にも慣れ、落ち着いて生活できるようになってくる時期です。
3歳児クラスの子どもたちも少しずつ生活の見通しを持てるようになってきます。
個人差はあるものの、持ち物の始末や着替えなど身の回りのことを自分でしようとする姿が増えてきているでしょう。
自分でできる喜びを感じ、進んで身の回りのことに取り組めるよう、一人ひとりの様子や発達に合わせたサポートを行っていくことが大切です。
また連休明けは疲れが出やすい時期なので、心身共に安定して過ごせるようゆったりとした活動計画を立てることがポイントです。
コンサルタント
前月の子どもの姿
まずは前月の子どもの姿の文例を紹介します。
- 新入児、進級児ともに少しずつ新しい生活に慣れ、保育士や友達と関わりながら遊ぶことを喜んでいた。
- 保育士や友達の名前を呼んだり、一緒に遊ぼうと誘ったりする姿が見られた。
- 身の回りのことを自分から進んでやろうとする子どももいれば、保育士に甘えてやってもらおうとする子どももいた。
【3歳児・5月】ねらいの文例
3歳児クラスの5月のねらいの文例を養護と教育に分けて紹介します。
【3歳児・5月】養護の文例
- 生活リズムを整え、健やかな生活が送れるようにする。
- 一人ひとりの欲求を受け止め、安定した情緒で過ごせるようにする。
【3歳児・5月】教育の文例
- 保育士や友達と一緒にのびのびと戸外遊びを楽しむ。
- 戸外で見つけた春の自然物を取り入れて遊ぶ。
【3歳児・5月】活動内容の文例
3歳児クラスの5月の活動内容の文例を生活(生命の保持、情緒の安定)と遊び(五領域)に分けて紹介します。
【3歳児・5月】生活の文例
生命の保持
- 一人ひとりの体調に気を配り、安定した生活リズムで過ごせるようにする。
- 生活の仕方が分かり、身の回りのことを自分でしようとする。
情緒の安定
- 緊張をほぐし、欲求を十分に満たしながら安定した生活が送れるようにする。
- 環境に慣れ、好きな遊びを見つけて安心して過ごす。
【3歳児・5月】遊びの文例
健康
- 手洗いうがいの正しいやり方を知り、自分でやってみようとする。
- 服の裏表、前後を確かめながら自分で着ようとする。
人間関係
- 好きな遊びを通して友達と関わり、一緒に遊ぶ楽しさを感じる。
- 順番や決まりを守って遊ぼうとする。
環境
- 子どもの発見に共感し、見つけた自然物を遊びや製作に取り入れていく。
- 玩具の扱い方を知り、遊んだ後の片付けをしようとする。
言葉
- 友達と一緒に絵本や紙芝居を見たり聞いたりする。
- 自分の思いや欲求を相手に言葉で伝えようとする。
表現
- 保育士や友達と一緒にリトミック遊びをすることを楽しむ。
- 折り紙に親しみを持ち、しっかり折って折り目をつけようとする。
【3歳児・5月】環境構成および援助と配慮の文例
3歳児クラスの5月の環境構成および援助と配慮を生活(生命の保持、情緒の安定)と遊び(五領域)に分けて紹介します。
【3歳児・5月】生活の文例
生命の保持
- 連休明けで不安そうにしている子どもには、寄り添って過ごしたり一緒に遊んだりして少しずつリズムを戻していけるようにする。
- 自分で身支度がしやすいように動線を考えてスペースを広めにとったり、片付けるためのカゴを子どもの扱いやすい高さに置いたりしておく。
情緒の安定
- 一人ひとりの思いを汲み取りながら、言葉をかけたりスキンシップをとったりして安心できるように関わる。
- じっくりと遊び込めるよう、安全で落ち着いた環境を作っておく。
【3歳児・5月】遊びの文例
健康
- 保育士が丁寧に手洗いうがいをする姿を見せ、手本となる。
- 服を広げて置けるよう、着替えのスペースを広くとっておく。
人間関係
- タイミングを見て遊びに誘ったり友達と関わるきっかけを作ったりして、一緒に遊ぶ楽しさを感じられるようにする。
- 必要に応じて声をかけながら、遊びのルールや遊具の順番を守って遊べるよう見守っていく。
環境
- 花びらを集めたり綿毛を飛ばしたりして、自然物で遊ぶ楽しさを味わえるようにする。
- 自分で片付けようという気持ちが持てるように褒めたり励ましたりしていく。
言葉
- 子どもの興味や季節に合った絵本を選んでおく(『はらぺこあおむし』『そらまでとんでけ』等)
- 自分の思いを言葉で伝えることができるように、ゆっくりと話をできる環境を作ったり言葉を補ったりしていく。
表現
- リトミック遊びでは身近な動物や虫になりきり、全身で表現することを楽しめるようにする。
- 折り紙が苦手な子どもには保育士が側につき、一緒に折ることで達成感を味わえるようにする。
【3歳児・5月】家庭との連携の文例
家庭との連携の文例を紹介します。
- 環境の変化や連休で疲れが出やすい時期なので、心身ともに安定して過ごせるよう日々の健康状態を丁寧に伝え合う。
- 気温が高くなってくるので調節しやすい着替えを多めに用意してもらえるよう、掲示板や連絡帳で伝える。
- 参観や懇談会の日程や内容を伝え、参加をお願いする。
【3歳児・5月】健康・安全・食育の文例
健康・安全・食育の文例を紹介します。
- 気温や活動内容に応じて衣服の調節や水分補給を行い、健康に過ごせるようにする。
- 散歩のコースに危険な箇所がないか事前に確認し、安全に楽しめるようにする。
- 正しい箸の持ち方や食器の持ち方を知り、意識しながら食事をする。
【3歳児・5月】保育士等の連携の文例
保育士等の連携の文例を紹介します。
- 新しい環境に慣れて動きが活発になる頃なので、子どもの位置を常に把握して保育士同士が声を掛け合いながら見守るようにする。
- 安全に散歩に出かけられるよう、保育士の配置や役割分担を決めておく。
- こどもの日の行事や保育参観の内容や進め方を話し合っておく。
【3歳児・5月】反省・自己評価
反省・自己評価を記入する際のチェックポイントを紹介します。
- 連休明けの生活リズムを整え、安定した情緒で過ごすことができたか。
- 生活の流れが分かり、身の回りのことを自分でやろうとする姿が見られたか。
- 保育士や友達と関わりながら戸外でのびのびと遊ぶことができたか。
文例を参考に3歳児・5月の月案を作成しよう
3歳児クラスの5月の月案作成に参考にできる文例を紹介しました。
新しい生活に慣れてくる5月は、身の回りのことや遊びに意欲を持って取り組めるような環境配慮を考えていきたいですね。
子どもの日や母の日、保育参観など行事も増えてくる時期なので、スムーズに進められるよう計画的に準備を行っていきましょう。
保育計画を立てる際はクラスの子どもたちの様子を思い浮かべながら、どんな保育をしていきたいか考えてみましょう。
月案の文章に悩んだときは、ぜひ本記事で紹介した文例を参考にしてみてくださいね。