5歳児クラスの8月の月案を考えるポイントや参考にできる文例をまとめました。
文例は、ねらい、内容、環境構成および援助や配慮、家庭との連携、健康・安全・食育、保育士等の連携、反省・自己評価の7つの項目に分けて紹介します。
「どんなことを書けば良いかわからない」「文章が思いつかない」など月案作成で悩んでいる保育士の方は、ぜひ参考にしてみてください。
5歳児・8月の月案を考えるポイント
8月に入るとプールや水遊びなどの夏の遊びにも慣れ、十分に楽しむ姿が見られるようになるでしょう。
5歳児クラスでは「顔を水につける」「バタ足をする」など、それぞれが自分なりの目当てを持ちながらプール遊びに取り組んでいけると良いですね。
夏祭りの行事やお盆前後の合同保育では異年齢児で一緒に過ごす時間が増えるかもしれません。
年下の友達と一緒に過ごす経験は年長児としての自覚や自信に繋がる良い機会になるでしょう。
夏本番の暑さが続くので、引き続きこまめな水分補給や十分な休息など熱中症対策を十分に行うことが大切です。
コンサルタント
前月の子どもの姿
まずは前月の子どもの姿の文例を紹介します。
- 夏の生活の仕方に慣れ、汗の始末や水分補給に自分から気づいて取り組む姿が増えてきた。
- プール遊びでは友達の姿に刺激を受けながら新しい動きに挑戦しようとしていた。
- 自分の考えを友達に伝えたり、友達の考えを取り入れたりしながら遊びを進める姿がみられるようになってきた。
【5歳児・8月】ねらいの文例
5歳児クラスの7月のねらいの文例を養護と教育に分けて紹介します。
【5歳児・8月】養護の文例
- 十分な休息をとりながら夏の疲れを癒し、元気に過ごせるようにする。
- 夏を健康的に過ごすための生活習慣、決まりを身に付ける。
【5歳児・8月】教育の文例
- 夏の遊びをダイナミックに楽しみ、満足感を味わう。
- 異年齢児と一緒に過ごす中で親しみや思いやりの気持ちを持つ。
【5歳児・8月】活動内容の文例
5歳児クラスの7月の活動内容の文例を生活(生命の保持、情緒の安定)と遊び(五領域)に分けて紹介します。
【5歳児・8月】生活の文例
生命の保持
- 個々の体調を把握し、十分に休息をとりながら無理なく過ごせるようにする。
- 遊びの途中でも自分から水分補給や汗の始末を行い、体調や衛生に気を付けて過ごそうとする。
情緒の安定
- 自分の思いや感情を素直に表現し、安心して過ごせるようにする。
- 友達と一緒に夏祭りの準備に意欲的に取り組もうとする。
【5歳児・8月】 遊びの文例
健康
- 自分の目当てを持ちながら全身を使ってプール遊びを楽しむ。
- 疲れや喉の渇きに自分で気づき、休んだり水分補給をしようとする。
人間関係
- 異年齢児と生活や遊びを共にする中で、親しみや思いやりの気持ちを持って関わろうとする。
- 友達同士意見を出し合いながら遊びを進めていく面白さを感じる。
環境
- 水の特性を考えながら様々な素材や遊具を使い、試したり工夫したりしながら遊ぶ。
- 身近な生き物の飼育を通して命の大切さを感じる。
言葉
- 自分の経験したことを相手に伝わるように話そうとする。
- 絵本の内容を理解し、感じたことや考えたことを言葉に表そうとする。
表現
- 季節の音楽に合わせて体を動かす楽しさを味わう。
- 自分のイメージを膨らませながら描いたり作ったりする。
【5歳児・8月】環境構成および援助と配慮の文例
5歳児クラスの7月の環境構成および援助と配慮を生活(生命の保持、情緒の安定)と遊び(五領域)に分けて紹介します。
【5歳児・8月】生活の文例
生命の保持
- 外気温との差に注意しながら、保育室の冷房を調整したり換気をしたりする。
- 遊びの合間に水分補給や休息、汗の始末を行っているかを確認し、必要に応じて声をかけていく。
情緒の安定
- 一人ひとりの思いを優しく受け止めたり共感したりしながら安心して過ごせるようにする。
- 夏祭り当日に向けて期待感を膨らませていけるような声かけや環境作りを行っていく。
【5歳児・8月】遊びの文例
健康
- それぞれが目当てを持って挑戦する姿を見守り、励ましたりできたことを褒めたりしながら自信に繋げていく。
- 遊びの途中にすぐに休憩できるようにタープで日陰を作り、水筒やタオルを置いておく。
人間関係
- 年下の友達への関わり方を知らせたり、お世話をしている姿を認める声かけをすることで年長児としての自覚に繋げていく。
- 話し合いの場では自分の思いを伝えるだけでなく、友達の考えに耳を傾け受け入れることの大切さを伝える。
環境
- 保育士も一緒に試したりやり方を考えたりしながら遊びを発展させていく面白さを感じられるようにする。
- 飼育している生き物の成長や変化について話し合い、命の尊さや大切さに気づけるようにしていく。
言葉
- 伝えたい気持ちを受け止めると同時に、相手が理解しやすい話し方や言葉の選び方を伝えていく。
- 話の内容を振り返ったり感想を話し合ったりする時間を設ける。
表現
- 夏祭りに向けてみんなで踊って楽しめる曲を選んでおく(『もったいないばあさん音頭』など)
- 子どものイメージに寄り添った言葉をかけたり、必要に応じて手助けをしたりしながら楽しく製作できるように関わっていく。
【5歳児・8月】家庭との連携の文例
家庭との連携の文例を紹介します。
- 体調を崩しやすい時期であることを伝え、健康管理には十分に気を付けてもらう。
- 夏に多い感染症や皮膚疾患の症状や流行状況を伝えていく。
- 夏の遊びを楽しむ様子や目当てを持って取り組んでいる姿を伝え、成長を喜び合っていく。
【5歳児・8月】健康・安全・食育の文例
健康・安全・食育の文例を紹介します。
- 十分な休息と水分補給を促し、熱中症に気を付けて無理なく過ごせるようにする。
- 安全に遊べるようプールの水位、水温、水質管理に十分留意する。
- 夏ならではの食材や料理に親しみ、季節の味や食感を経験する。
【5歳児・8月】保育士等の連携の文例
保育士等の連携の文例を紹介します。
- 夏の遊びをスムーズに行うため、前もって他クラスの保育士と時間や場所、必要物について話し合っておく。
- 異年齢児と過ごす際には子どもの体調や普段の様子を共有し合い、安定した関わりができるようにしておく。
- 夏祭りの出し物やプログラム、当日の動きなどを確認しておく。
【5歳児・8月】反省・自己評価
反省・自己評価を記入する際のチェックポイントを紹介します。
- 夏を健康に過ごすための生活習慣を身につけ、健康的な生活を送ることができたか。
- プールでは自分なりの目当てを持ち、チャレンジすることの面白さやできた時の達成感を味わうことができたか。
- 夏祭りの行事や異年齢の合同保育では年長児の自覚を持って年下の友達に接する姿が見られたか。
文例を参考に5歳児・8月の月案を作成しよう
5歳児クラスの8月の月案作成に参考にできる文例を紹介しました。
楽しい遊びが盛りだくさんの8月は、夏ならではの開放感を味わえるような活動を積極的に取り入れていきましょう。
夏祭りの行事では友達と協力して出し物をしたり日本の文化に親しんだりしながら、非日常を楽しみたいですね。
保育計画を立てる際はクラスの子どもたちの様子を思い浮かべながら、どんな保育をしていきたいか考えてみましょう。
月案の文章に悩んだときは、ぜひ本記事で紹介した文例を参考にしてみてくださいね。