派遣保育士ってどうなの?給料や仕事内容、よくある悩みやメリット・デメリットをご紹介!

派遣保育士ってどうなの?気になる給料や仕事内容、派遣特有のよくある悩みをご紹介!

「保育士の派遣社員」という雇用形態は、昔にくらべると保育業界ではポピュラーになりました。

保育園に勤めたご経験のある方なら、同僚に派遣社員の保育士がいた方も多いのではないでしょうか?

派遣保育士という働き方には興味があるものの「不安定そう」「人間関係が難しそう」などなんとなくネガティブなイメージが先行してしまい、具体的にどういう人に向いている働き方なのか知らない方も多くいらっしゃると思います。

今回は派遣保育士のメリット・デメリットや派遣で働く事例を通じて、実はおすすめな派遣保育士という働き方について解説します。

派遣で働くことを検討されてる方や、興味をお持ちの方はぜひ参考にしてみてください。

【関連記事】ベスト保育がおすすめする保育士の派遣会社ランキング

【2024年最新】保育士におすすめの派遣会社ランキング 選び方や地域別の比較など (1) 保育士に強い!おすすめの派遣会社”16社”の比較ランキング | 派遣保育士の評判・口コミを紹介

ここは押さえておきたい!派遣会社の選び方

保育士に強みを持つ派遣会社は、会社数が多い分同業者間でも評判の良い会社評判の悪い会社が大きく別れます。

もちろんクチコミが全てではないですが、もし悪い派遣会社を選んでしまうと希望通りの仕事に付けないことや待遇面で損をしてしまうことはもちろん、後々派遣先の保育園も巻き込んで揉め事に発展してしまうこともあるので注意が必要です。

派遣会社を選ぶ際は、最低でも以下の項目は押さえておきましょう。

  • 保育について専門性があり、業界のことを理解している
  • 希望の勤務地周辺に支店がある
  • 保育園との顔合わせの際に担当者が同行してくれる
  • 紹介される求人が自分の希望に当てはまっている

保育業界に対する専門性

人材派遣会社には、それぞれの会社に強み弱みがあります。

特に保育業界のような専門性の高い業界では、業界の常識はもちろん派遣先保育園の細かい情報まで熟知した上で案件を紹介する必要があります。

保育業界専門の派遣会社を選ぶことは当然ですが、業界歴の浅い担当者では後々トラブルになる可能性があるため、できる限り経験豊富な担当者に相談することが理想です。

コンサルタント

担当者の業界歴が浅い、あるいはよくわかってないと感じた場合は遠慮せずに担当者変更を申し出ましょう。
もし難しければ他の派遣会社に相談するのも選択肢の一つです。

希望の勤務地周辺に支店がある

正社員と転職と違って、派遣の場合は”派遣会社のスタッフ”として保育園で働きます。

派遣会社には、万が一派遣先でトラブルが発生した場合に対応する義務があります。

その為、緊急時にすぐに派遣先に駆けつけることができる物理的な距離に支店があることは非常に重要です。

コンサルタント

就業先から概ね1時間以内を目安に、支店のある派遣会社を選ぶことをおすすめします!

顔合わせ時に担当者が同行してくれる

実際に派遣先の保育園との顔合わせ時に、担当者が同行してくれるかどうかはとても重要です。

保育園のことをどれほど細かく説明されたとしても、実際に保育園にいった際に受ける印象は人によってそれぞれです。

同行した担当者と自分が感じた印象を共有できると、納得を持って就業先を決断することもできますし、稀に発生する「言った言わない問題」を未然に防ぐことができます。

コンサルタント

登録時に、「同行はしてもらえますか?」と確認を取っておくと安心です!

紹介される求人と希望が合致している

希望の条件によっては、全て希望通りの求人を用意することができない場合もありますが、伝えた希望のいずれかを満たす求人が提案されているかは非常に重要です。

全く希望に当てはまらない求人をいくつも提案してくる担当者は、あなたのキャリアを親身に考えているとは言えず、避けた方が良いでしょう。

コンサルタント

少なくとも一つは伝えた希望に合致していることや、その求人を提案した理由のある担当者だと安心できるかと思います!
【2024年最新】保育士におすすめの派遣会社ランキング 選び方や地域別の比較など (1) 保育士に強い!おすすめの派遣会社”16社”の比較ランキング | 派遣保育士の評判・口コミを紹介

派遣保育士という働き方

まずは派遣という雇用形態について解説します。

派遣とは、厚生労働省により認可を受けた「労働者派遣事業」を行う人材派遣会社が労働者派遣法に則って雇用される雇用形態です。

正社員やパート(アルバイト)などと違って、実際に働く場所(保育園)とは雇用契約を結んでいないことが大きな特徴で、派遣保育士は人材派遣会社の社員として保育園で働くことになります。

派遣保育士、人材派遣会社、保育園の関係

人材派遣会社の社員ということは、勤務先の保育園と給与形態や福利厚生も異なります。

正社員やパート(アルバイト)の場合と比較しながら、具体的にどのように違うのか確認していきましょう。

正社員やパート(アルバイト)との違い

派遣社員と正社員、パート(アルバイト)では、雇用契約の違いに関連して様々な違いがあります。

派遣社員 正社員・パート
雇用主 人材派遣会社 保育園を運営する法人
給与の支払い 人材派遣会社 保育園を運営する法人
給与形態 時給制 一般的には
・正社員:月給制 / 年棒制
・パート:時給制
社会保険 人材派遣会社の社会保険に加入 保育園を運営する法人の社会保険に加入
福利厚生 人材派遣会社の福利厚生を利用 保育園を運営する法人の福利厚生を利用
雇用期間 有期雇用
※原則最大3年間
正社員:無期雇用
パート:有期 / 無期

ここでは、それぞれの項目について詳しく説明していきます!

雇用主

派遣社員の場合、雇用主は人材派遣会社となります。

その為、派遣保育士が受ける様々な待遇は、同僚の正社員やパートの保育士と異なります。

給料の支払い

派遣社員の給料は人材派遣会社から支払われます。

人材派遣会社は、派遣社員の給料にマージンと言われる運営費や利益を上乗せした金額を保育園に請求してその一部を派遣社員に支払います。

給料形態

派遣社員の給料は時給制が一般的です。

その点でパートと大きく差がないように感じますが、多くの場合パート社員よりも派遣社員の方が給与が高い傾向にあります。

詳しくは本記事内の「派遣保育士は時給が良い?時給と年収を比較」のパートで解説します。

社会保険

派遣社員も社会保険に加入することが可能です。

会社規模に応じて、週20時間以上または30時間以上の勤務で加入対象となります。

正社員やパートと異なるのは、社会保険も人材派遣会社の社会保険に加入することになる点です。

注意
特に健康保険は様々な種類があり、人材派遣会社が加入している健康保険によって保険額が異なります。

福利厚生

福利厚生についても、派遣社員は人材派遣会社の福利厚生が適用されます。

正社員やパートよりも福利厚生の種類は少ないことが多いですが、人材派遣会社によってはテーマパークの割引チケットや飲食店の優待サービスなど手厚い福利厚生を用意している場合もあります。

雇用期間

派遣保育士はほとんどの場合有期雇用として雇用され、雇用期間は3ヶ月〜12ヶ月が一般的です。

また、期中に派遣される場合は年度末までといった契約になるケースがほとんどです。

また3ヶ月の短期契約の場合でも更新されるケースが非常に多くあり、他の職種と比べても長期間の契約が多いことが特徴です。

一方で派遣法には、同じ職場の同じ部署で有期雇用派遣社員として最大3年までしか働くことができないルール「通称:3年ルール」が存在します。

これにより、原則3年間までしか同じ保育園で勤務することができない点は注意が必要です。

派遣社員の種類

ここまで派遣の仕組みや正社員・パートとの比較について解説をしてきましたが、派遣社員の中にもいくつかの形態があります。

派遣会社や担当者によっておすすめされる内容も異なりますので、それぞれの特徴を押さえて抑えておきましょう。

一般派遣

最もポピュラーな形態が一般派遣です。
一般派遣の特徴は、人材派遣会社に登録スタッフという形で登録をし就業が開始した時点から雇用契約がスタートする点です。

派遣契約が結ばれている期間のみ雇用契約が成立しているので、契約終了後に派遣会社が求人を探している期間は給与が保証されません

紹介予定派遣

近年増えつつある、派遣先と直接雇用を結ぶことを想定した派遣形態です。

最大6ヶ月間の派遣期間終了後、派遣社員と派遣先の企業が互いに合意した場合は直接雇用契約を結ぶことができます。

紹介予定派遣の場合は、派遣期間が最大6ヶ月間という制約があることで試用期間のようなイメージで利用されることが多くあります。

紹介予定派遣のメリットは双方が合意した場合のみ直接雇用を結ぶという点で、「正社員にはまだ少し不安」や「本当に園の人間関係がいいのか不安」といった慎重な方にとってはおすすめの派遣形態です。

特定派遣(現在は廃止)

特定派遣は人材派遣会社に正社員として雇用契約を結び、派遣先で就業する派遣形態です。

正社員として雇用される為、契約期間は無期雇用となり3年ルールも適用されない形態でしたが、2018年9月30日以降では廃止となり現在では採用されることはありません

MEMO
特定派遣が保育業界で採用されることはあまりなく、主にITエンジニアなどで採用されていました。

気になる派遣保育士の特徴

派遣の仕組みについてここまで解説をしてきましたが、ここからは派遣保育士の特徴についてご紹介します。

気になる仕事内容や給与条件、メリット / デメリットを通じて、より派遣保育士について理解を深めましょう!

派遣保育士の仕事内容って?

派遣保育士の仕事内容は、派遣先の保育園の状況によって様々です。

派遣先の保育園の決まりとして、派遣保育士は担任を持たない保育園もあれば、フルタイムの場合は採用の事情からクラス担任を任される場合もあります。

派遣社員の場合は事前に仕事内容を契約書に明記する必要がある為、「入社後に働いてみたら違った」といったケースはほとんどありませんが、仕事内容については事前に派遣会社に確認するようにしましょう。

派遣保育士は時給が良い?時給と年収を比較

派遣保育士の求人を見たことがある方であれば、「派遣 = 時給が高い」という印象をお持ちの方も多くいらっしゃるのではないでしょうか?

ここでは正社員とパートに分けてそれぞれ年収と時給で比較します。

派遣社員と正社員の年収差 / 月給差

派遣社員と正社員の年収差 / 月給差を見ていきましょう。

今回はベスト保育に掲載されている東京都新宿区の求人を参考に、年収と月給の差をそれぞれ算出しています。

 

平均年収 平均月給
派遣社員 2,880,000円
(時給1,500円 × 月160時間勤務 × 12ヶ月)
3,316,524円
(平均月給229,200円 × 12ヶ月 + 平均賞与2.47ヶ月)
正社員 240,000円 229,200円

 

年収計算をすると、平均でボーナスのある正社員の方が待遇が良いと言えます。

また正社員では初任給を元に平均金額を算出している為、経験者の場合はもう少し差が開くでしょう。

逆に月給では、年収時とは反対に派遣社員の方が多く支給されると言えます。

こちらも初任給を元に計算していますが、それでも月給で考えた場合は派遣の待遇は良いと言えます。

コンサルタント

ボーナスの有無で年収換算では差があります。
しかし、責任や業務範囲を考えると正社員と比較しても悪い選択肢ではないですね!

 

派遣社員とパート(アルバイト)の時給差

派遣社員との時給差を見ていきましょう。
今回はベスト保育に掲載されている東京都新宿区の求人を参考に、それぞれの時給算出しています。

平均時給
派遣社員 1,500円
パート(アルバイト) 1,122円

派遣社員とパート(アルバイト)の比較では、派遣社員の方が待遇が良いと言えます。

勤務内容は比較的近しいことが多い2つの雇用形態ですが、仮にフルタイム(月間160時間)勤務をすると月給で6万円程度の差になります。

もちろん直接雇用には雇用の安定性や福利厚生などのメリットはありますが、このように比較すると派遣保育士の求人は魅力的ですよね!

派遣保育士で働くメリット

派遣保育士は、正社員やパートの保育士と比較しても以下のように多くのメリットがあります。

メリット
  • 残業が少ない
  • 働く時間を固定できる
  • 業務範囲が明確
  • 派遣会社からのフォロー
  • 期間を定めて働くことができる
ここでは、それぞれのメリットについて詳しくご紹介します。

残業が少ない

派遣保育士の場合、人材派遣会社が働いた時間分の残業代を保育園に請求します。

その為、勤務時間は正確に管理されサービス残業が起こらないように派遣保育士を守る仕組みとなっています。

また派遣保育士はパートより時給が高く残業をさせると負担が大きい為、保育園側としても派遣保育士に残業をお願いすることは多くありません。

こういった理由から、派遣保育士は他の雇用形態と比較して残業が少ないという特徴があります。

働く時間を固定できる

趣味や家族の時間などプライベートと保育の仕事の両立には、週単位 / 日単位で変わる保育士のシフトは予定が立てづらいく難しいですよね。

派遣保育士のいいところは、契約の段階で勤務時間を指定できるところにあります。

特に9:00〜17:00のような日勤帯で働きたい場合は、正社員の求人で見つけることは難しく、パートだと給料が安いといったジレンマがあります。

その点、派遣保育士はパートよりも高い給料で時間を固定して働くことができるので、自由度が高くプライベートと仕事の両立をしやすい働き方と言えます。

業務範囲が明確

派遣保育士の場合は契約時点で業務内容を具体的に契約書に明記される為、ご自身で担当する業務範囲が明確であるというメリットがあります。

特にピアノやPCでの書類業務など、苦手な業務がある方は事前に業務範囲を明確にしておくことで安心して保育に集中できるようになります。

派遣会社からのフォロー

保育園はどうしても人間関係や保育観の違いなどによって、トラブルが発生しやすい職場です。

派遣保育士の場合、万が一勤務先でトラブルになった場合に間に第三者の人材派遣会社が入って対応することができます。

特に人間関係でのトラブルは言い出しづらいことも多く悩みを抱えてしまいがちですが、人材派遣会社があなたに代わって保育園とコミュニケーションを取ることで、悩みを抱えたまま働くことを防げます。

期間を定めて働くことができる

派遣保育士として働く方の中には、期間を定めて働けることにメリットを感じて選ぶ方もいます。

例えば海外への留学が決まっている方や別の職種への転職活動をされている方には、短期で働くこともできる派遣保育士は自由度が高く人気の雇用形態です。

派遣保育士の押さえておきたいデメリット

派遣保育士には沢山のメリットがありますが、以下のように注意しておくべきデメリットもいくつかあります。

デメリット
  • 契約期間が満了になる可能性があり
  • 仲間意識を感じにくい
  • 経験が給与に反映されにくい
ここでは、それぞれのデメリットを詳しくご紹介します。

契約期間が満了になる可能性がある

派遣保育士として働く上で、一番のリスクはこの契約期間の問題です。

他の雇用形態と比べて保育園側の負担が大きいので、保育園の採用状況によっては契約を更新しないという判断をされる場合があります。

特に年度が変わるタイミングでは契約満了になるケースが多く、契約満了になった場合は新しい職場を探す必要があります。

また派遣法の3年ルールにより、同一の職場へ3年を超えて派遣されることができなくなった為、3年間勤務した場合は自動的に契約期間が満了となる点も注意が必要です。

仲間意識を感じにくい

派遣保育士は担当業務が限定されたり残業が少ないことなどから、正社員やパートの保育士と目に見えない壁を感じることがあります。

派遣保育士の経験者に話を聞くと、特に行事前後で疎外感を感じることが多いようです。

また契約内容によっては雑務が中心となるケースもあり、クラスに入って保育をすることが少ないことも壁を感じるきっかけになります。

経験が給与に反映されにくい

2020年4月に改正された派遣法では、「同じ会社の中で、仕事内容が同一の場合は同じ賃金にしなければならない」という「同一労働同一賃金」が適用されました。

以前は派遣保育士の経験や能力によって時給に差がある場合がありましたが、現在では契約上の仕事内容が変わらない場合は同一賃金とすることが義務付けられています。

これによって豊富な経験を持っているベテラン保育士と経験の少ない保育士が同じ時給になるケースがあり、ベテラン保育士にとっては経験に見合った時給にならない場合があります。

派遣保育士の転職成功・失敗例

派遣保育士は、これまでも説明をしたように向き不向きの大きい働き方です。

ここでは、実際に派遣保育士として勤務した2人のエピソードを通して、派遣保育士になって成功した例失敗した例を見ていきましょう。

人間関係で悩むことのなくなったA子さんのケース

A子さんは以前働いていた保育園で、同じクラスを担当した先輩保育士との人間関係に悩み退職をされていました。

A子さんのお話

以前の保育園では先輩との人間関係がうまくいかずに退職をしてしまいました。

一度他の仕事についたのですが、保育の仕事に未練があり悩んでいたところ友人に派遣を進めてもらいました。

派遣で働き始めた当初は人間関係に対する不安もあって、思うように保育園に馴染むことができなかったのですが、派遣会社の担当の方に相談をしたところ園長先生とお話をしてくれて馴染みやすい環境を作ってくれました。

おかげで今の保育園では、以前のように人間関係で悩むこともなくなりました。

また、固定シフトで働けているので夕方以降のスケジュールが立てやすくなったこともゆとりができたことに繋がっているなと思います。

期中で契約期間が満了となってしまったB子さんのケース

B子さんは4月から3ヶ月契約で派遣保育士としてお仕事を始められましたが、契約が更新されず6月末で契約満了となってしまいました。

B子さんのお話

4月から3ヶ月契約で派遣契約をしました。
これまでも派遣で働いたことがあり、基本的には年度末まで契約が更新されていましたが、今回は6月末で契約満了となってしまいました。

派遣会社の担当の方に理由を聞いたところ、派遣先の保育園で新しく正社員の採用が決まったので保育士が余るようになったとのことでした。

これまでは期中で契約が終わることがなかったので、正直とてもショックでした。

また、期中ということもあって条件の良い求人が中々見つからず、次の保育園が決まるまで3ヶ月も掛かってしまいました。

今回はたまたまかもしれないですが、派遣で働くことのリスクを身にしみて感じました。

MEMO

派遣保育士には、登録している人材派遣会社の対応や派遣先の保育園によって突然状況が変わってしまうことが稀に発生します。

 

中々事前に注意をすることが難しいことが現状ですが、契約更新の通告時期については契約時に必ず確認するようにしましょう。

派遣保育士の求人を探すには

派遣保育士の求人には、正社員やパートの求人とは異なる特徴があります。

また求人を扱う人材派遣会社にも特徴があり、評判も様々です。

ここでは派遣保育士の求人の特徴と、人材派遣会社の選び方について解説します。

派遣保育士求人の特徴

派遣保育士の求人は、派遣ならではの特徴があります。

意外と知られていない特徴もあるので、しっかりと押さえておきましょう!

派遣保育士の求人はタイミング命!

派遣保育士の求人は、なんといってもタイミングが命です!

派遣保育士を募集する保育園は、早急に入社できる保育士を募集している場合が多く、できる限り早い入社を希望しています。

時期によっても募集の増減が多く、全く募集がなかった保育園でも突如募集が始まったりするので、都度求人サイトを確認して求人の状況を把握しておくことが大切です。

派遣保育士の求人はすぐに終わることが多い!

派遣保育士の求人は、園名など職場が特定できる情報が記載されていないことが多いので、条件で求人を選ぶことが一般的です。

その為、正社員やパートよりも好条件の求人に応募が集中するので、求人がすぐ埋まってしまう傾向にあります。

また募集枠も1名枠で募集することが多いので、好条件の求人を逃さない為には募集が始まったらすぐに応募することがポイントです。

気になるエリアの新着求人は見落とさないようにしましょう!

実は派遣求人には公立保育園も!

意外と知られていないのが、派遣求人には公立保育園の求人もあるということです。

人材派遣会社の中には、自治体と契約をして公立保育園の求人を扱っている会社があります。

公立の保育園は公務員試験を受けるか臨時職員でしか働くことができない為、働きたいと思っても中々経験ができませんが派遣保育士としてであれば比較的簡単に公立保育園で経験を積むことができます。

給料面が臨時職員より高いので、公立保育園で働いてみたい方には非常におすすめです。

単発・短期の求人もあり!

派遣保育士の求人には、稀に単発や短期の求人募集があります。

単発の求人は、ライブ会場やセミナー等での臨時保育室で勤務する求人が多くあります。

スケジュールに合わせて働くことができるので、普段は保育以外のお仕事をしている方の副業としても人気の求人です。

また短期の場合は1~3ヶ月程度の求人が多く、「次の仕事が決まるまで」や「引越しをするまで」のような退職期限が決まっている方にも人気があります。

保育士の派遣会社の選び方

派遣の求人を探す際に一番重要なポイント、それは人材派遣会社選びです。
人材派遣会社の事業所は、2018年に38,128ヵ所と全国に数多くの存在します。

人材派遣会社は扱っている求人こそ同じ場合がありますが、時給や福利厚生の待遇面や普段のサポート面でも会社によって大きく異なります

ここで解説する人材派遣会社を選ぶ際のポイントをしっかり押さえて、あなたにあった人材派遣会社に登録しましょう。

マージン率を確認しよう

人材派遣会社は、労働者派遣法によって毎年派遣先から受け取る派遣料金に締める人材派遣会社の取り分の比率を公表する義務があります。

これをマージン率といい、多くの場合は人材派遣会社のホームページで確認することができます。
マージン率は、以下の計算式で表すことができます。

人材派遣会社のマージン率の計算式

厚生労働省の資料によると、2017年度のマージン率は35.4%が平均となっています。(全国全業態が対象)

人材派遣会社のマージンは、全てが人材派遣会社の利益になるわけではなく社会保険や福利厚生費、有給休暇の費用に当てられたりと派遣社員に還元されている部分も多くありますが、このマージン率を知ることによってどの程度派遣社員に還元されているのかを知ることができます。

もっと言えば、人材派遣会社がどの程度派遣社員を大切にしているかの指標にもなるでしょう。

ポイント
派遣保育士の給料は人材派遣会社のマージンが引かれたものなので、例えばマージン率35%の人材派遣会社で時給1300円の求人では、以下のような割合になっています。

派遣保育士の給料におけるマージン率の計算例

優良派遣事業者認定制度を確認しよう

有料派遣事業者認定制度とは、派遣社員と派遣先の事業者にとって「優良」であることを81もの項目によって審査し認定する制度です。

法令を守っているかだけでなく、派遣社員のフォローが行き届いているかやキャリア形成のサポートができているかなど、多くの項目を審査しています。

現在、優良派遣事業者認定制度で認定されている人材派遣会社は、全国で153社しかありません。(2021.4.26現在)

制度自体が2014年度開始と新しく認知も広がっていない為、認定を受けていない企業が悪いということはありませんが、一つの目安として認定を受けているか確認するようにしましょう。

派遣法違反の行政処分の調べ方

人材派遣会社の中には、法令違反により人材派遣許可の取消しや是正勧告を受けている企業があります。

厚生労働省のホームページを確認すると、報道資料欄などに違反した内容や処分内容の資料を見ることができます。

しかし残念なことに、現在のところ法人名で検索できるような機能がありません。
調べる際は「株式会社◯◯ 派遣 行政処分」といった形で検索してみましょう。

MEMO

良い人材派遣会社を探すには、どうしても地道に情報収集することが必要となります。

 

面倒ではありますが、人材派遣会社選びはとても大切です。
上記の他にも、友人や同僚に聞いてみるなどして情報を集めるように心がけましょう。

ベスト保育がオススメする派遣会社ランキング

上記のほかにも、派遣会社を選ぶには押さえておきたいポイントがいくつかあります。

保育士の求人に強いオススメの派遣会社は以下の記事でご紹介しています。

コンサルタント

保育士の求人を取り扱っている280社以上の派遣会社から厳選した派遣会社をご紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください!

派遣保育士にありがちな不安、お悩み3選

保育士という仕事はストレスも多く様々な悩みを抱えながら働いている方も多いですが、派遣保育士も例外ではなく派遣保育士ならではの悩みを抱えています。

ここでは、派遣保育士にありがちな不安や悩みご紹介します。

派遣先の人間関係が難しい?嫌われたりする?

派遣保育士の職場での人間関係は、「深入りせずに楽」と考える保育士も多くいらっしゃいます。

しかし、これまで正社員やパートとして経験を積まれてきた保育士が派遣に就業した場合は、その距離感を掴むのに苦労されるケースが多くあります。

派遣保育士だからといって、コミュニケーションを全く取らない訳にはいきません。

また、一部派遣保育士をよく思っていない保育士もいることは事実で、うまく仕事を進めることができない場合があります。

解決策としては、まずは園長や主任に間に入ってもらうことが望ましいですが、難しければ人材派遣会社に間に入ってもらって解決を目指すことをおすすめします。

派遣された時の在職証明ってどこに取りに行くの?

派遣保育士の在職証明の取得は、問題になることもあります。

最近では転職時に在職証明を求めることが増えてきましたし、経験給の加算に影響するのでとても重要です。

結論から言えば、派遣保育士の在職証明は人材派遣会社が作成をします。

ところが中にはすぐに対応してくれない派遣会社や発行自体をしてくれない派遣会社の話を聞くことも、、、

在職証明は今後転職するたびに必要になるため、人材派遣会社に登録する際は在職証明の発行について確認すると良いでしょう。

派遣保育士って産休育休が取れないって本当?

派遣保育士を検討する際に、産休育休の取得について不安に思っている方も多いのではないでしょうか?

産休育休は、どちらも法律上は派遣社員でも取得することは可能です。

しかし、あくまで雇用が継続している場合に限るという条件があります。

というのも、派遣社員は3ヶ月や半年などの期間で雇用契約をしている為、契約満了となってしまうと産休も育休も利用できません

また仮に産休育休を取得できたとしても、産休前に勤めていた保育園に復帰できることはほとんどないのが現状です。

派遣保育士にとって産休育休はハードルが高い問題ですが、一方で産休育休の手厚いサポートを売りにしている人材派遣会社も存在します。

将来的に産休育休を取りたいと考えている場合は、利用している人材派遣会社が産休育休が取れるのか(または取得実績があるのか)を確認しましょう。

派遣保育士は様々な人におすすめの働き方

派遣保育士は勤務時間の自由度や人材派遣会社が間に入ることによる安心感を大切にしたいといった方はもちろん、保育園の内情を把握する為に紹介予定派遣を利用するなど、様々な目的の方におすすめの働き方です。

一方で派遣保育士はメリットの多い働き方ですが、人によって向き不向きの大きな点がポイントです

ご自身のキャリアプランや将来の目標と照らし合わせながら、上手に派遣保育士という働き方を利用しましょう。