1歳児クラスの1月の月案を考えるポイントや参考にできる文例をまとめました。
文例は、ねらい、内容、環境構成および援助や配慮、家庭との連携、健康・安全・食育、保育士等の連携、反省・自己評価の7つの項目に分けて紹介します。
「どんなことを書けば良いかわからない」「文章が思いつかない」など月案作成で悩んでいる保育士の方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
1歳児・1月の月案を考えるポイント
新年がスタートし、園内には久しぶりに登園した子どもたちの元気な声が響き渡っていることでしょう。
1歳児クラスではお正月の伝承遊びをしたり、天気の良い日には戸外に出たりしながら楽しく過ごしていきたいですね。
休み明けには、久しぶりの登園で甘えやぐずりが目立つ子どももいるかもしれません。
無理なく園生活のペースに戻っていけるよう、子どもの気持ちを受け止めながらゆったりと過ごせる活動を計画しましょう。
寒い日が続くので引き続き感染症対策に気を付け、個々の体調を丁寧に見守っていくことが大切です。
コンサルタント
前月の子どもの姿
まずは前月の子どもの姿の文例を紹介します。
- 寒さで体調を崩して欠席する子どももいたが、長引くことなく登園していた。
- 自分の好きな玩具や遊びを見つけ、何度も繰り返し遊ぶことを喜んでいた。
- クリスマス会に参加し、歌を歌ったり異年齢児との触れ合いを楽しんでいた。
【1歳児・1月】ねらいの文例
1歳児クラスの1月のねらいの文例を養護と教育に分けて紹介します。
【1歳児・1月】養護の文例
- 個々の生活リズムや体調に配慮し、健康に過ごせるようにする。
- 主張や思いを受け止めてもらい、安心感を持つ。
【1歳児・1月】教育の文例
- 好きな遊びを見つけ、存分に遊びこむ。
- 保育士や友達と一緒に冬の遊びを楽しむ。
【1歳児・1月】活動内容の文例
1歳児クラスの1月の活動内容の文例を生活（生命の保持、情緒の安定）と遊び（五領域）に分けて紹介します。
【1歳児・1月】生活の文例
生命の保持
- 一人ひとりの体調に十分配慮してもらい、健康に過ごす。
- 食事の後に手や口周りを拭いて清潔にしようとする。
情緒の安定
- 休み明けの不安な気持ちに寄り添ってもらい、安心して過ごす。
- できた喜びに共感してもらい、意欲をもって取り組もうとする
【1歳児・1月】遊びの文例
健康
- 戸外で元気に体を動かして遊び、体が温まる気持ち良さを感じる。
- 遊びの中で登る、滑る、ぶら下がるなど様々な動きを試しながら体の動かし方を知る。
人間関係
- 友達と少しずつ関わりを持ちながら遊びや場を共有して遊ぼうとする。
- 保育士や友達と一緒にごっこ遊びや見立て遊びをすることを楽しむ。
環境
- 簡単なお正月遊びを保育士や友達と一緒に楽しむ。
- 戸外に出て冬の自然に触れ、興味を持つ。
言葉
- 自分の思いや欲求を簡単な言葉や仕草で表し、保育士や友達に伝えようとする。
- 絵本や手遊びに親しみ、言葉の真似ややり取りすることを楽しむ。
表現
- 歌や音楽に合わせて歌ったり踊ったりすることを楽しむ。
- 描いたり貼ったりして作ったもので遊ぶことを喜ぶ。
【1歳児・1月】環境構成および援助と配慮の文例
1歳児クラスの1月の環境構成および援助と配慮を生活（生命の保持、情緒の安定）と遊び（五領域）に分けて紹介します。
【1歳児・1月】生活の文例
生命の保持
- 感染症が流行る時期なので健康観察を入念に行い、変化が見られた時は速やかに適切な対応をする。
- 自分で手や口周りを拭いている時は見守りながら「綺麗になったね」「気持ち良いね」と清潔にする喜びを感じられるような声かけを行う。
情緒の安定
- 一人ひとりと十分に関わりスキンシップを取る時間を作ることで、安心して園生活に戻れるようにしていく。
- 身の回りのことを自分でしやすいように環境を整えたり、さり気なく手伝ったりしながら自分でできた経験を重ねられるよう援助していく。
【1歳児・1月】遊びの文例
健康
- 天気が良い日や暖かい時間帯を選んで戸外に出て遊ぶ時間を設ける。
- 遊具や運動用具を使用する場合は必ず保育士が側につき、安全に遊べるよう見守る。
人間関係
- 保育士が仲立ちをしながら少しずつ友達同士でやり取りができるように関わっていく。
- ままごと道具やぬいぐるみ、かばんなどごっこ遊びのイメージが膨らみやすい玩具を用意しておく。
環境
- 遊び方の見本を見せたり一緒に遊んだりしながら簡単なお正月遊びに親しめるようにする。
- カップで氷を作ったり凍った落ち葉を拾って観察したりして、冬の自然に触れる機会を作る。
言葉
- 伝えようとする姿をしっかりと受け止め、自分の言葉で伝えきれない部分は代弁したり言葉を補ったりしていく。
- 子どもの反応を見ながら絵本や手遊びを行い、様子に合わせて言葉をかけたり一緒に言ったりしながら楽しさを共有していく。
表現
- 一緒にやってみたい気持ちを持てるよう、保育士が率先して歌ったり踊ったりして盛り上げていく。
- 自由に絵を描いたりシールを貼ったりしながらお正月遊びの凧や節分のお面など季節の製作を楽しむ。
【1歳児・1月】家庭との連携の文例
家庭との連携の文例を紹介します。
- 冬休み中の家庭での様子や休み明けの園での様子を伝え合い、少しずつ生活リズムを整えていけるようにする。
- 園内でインフルエンザなどの感染症が出た場合は掲示板に貼りだして保護者に知らせる。
- 園で行っているお正月遊びを紹介し、家庭でも遊ぶきっかけを作る。
【1歳児・1月】健康・安全・食育の文例
健康・安全・食育の文例を紹介します。
- 暖房器具を適切に使用して、室内の温度や湿度調節を行う。
- 体を動かして遊ぶ際には周囲に危険なものがないかを確認しておく。
- 野菜や果物が出てくる絵本を見て、食べ物への興味を引き出していく。
【1歳児・1月】保育士等の連携の文例
保育士等の連携の文例を紹介します。
- 一人ひとりの居場所を声を掛け合いながら把握し、遊びを見守っていく。
- 保護者からの申し送り事項や一人ひとりの健康についての情報を共有し、共通した関わりができるようにする。
- 発表会の内容について話し合い、計画的に準備や練習を進めていく。
【1歳児・1月】反省・自己評価
反省・自己評価を記入する際のチェックポイントを紹介します。
- 個々のペースに配慮しながらゆったりと関わり、生活リズムを整えていくことができたか。
- 自分の気持ちを簡単な仕草や言葉で保育士に伝え、受け止めてもらう喜びを感じることができたか。
- 簡単なお正月遊びを取り入れ、保育士や友達と一緒に遊ぶことを楽しめたか。
文例を参考に1歳児・1月の月案を作成しよう
1歳児クラスの1月の月案作成に参考にできる文例を紹介しました。
天気の良い日には戸外に出て、雪や氷など冬の自然に触れる機会を作っていきたいですね。
またこの時期は生活発表会に向けての練習を始める園も多いかもしれません。
1歳児クラスでは子どもたちの好みや興味に合わせ、普段の遊びの延長で練習できるような題材を選ぶと良いでしょう。
保育計画を立てる際はクラスの子どもたちの様子を思い浮かべながら、どんな保育をしていきたいか考えてみましょう。
月案の文章に悩んだときは、ぜひ本記事で紹介した文例を参考にしてみてくださいね。
