3歳児クラスの8月の月案を考えるポイントや参考にできる文例をまとめました。
文例は、ねらい、内容、環境構成および援助や配慮、家庭との連携、健康・安全・食育、保育士等の連携、反省・自己評価の7つの項目に分けて紹介します。
「どんなことを書けば良いかわからない」「文章が思いつかない」など月案作成で悩んでいる保育士の方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
3歳児・8月の月案を考えるポイント
8月に入るとプールや水遊びなど夏の遊びにも慣れ、十分に楽しむ姿が見られるようになるでしょう。
3歳児クラスでは浮き輪や水鉄砲を用いて、ダイナミックな動きを取り入れた遊びを展開していきたいですね。
夏祭りなどの行事やお盆前後の合同保育では異年齢児と一緒に過ごす時間が増えるかもしれません。
いつもと違う環境になるので、保育士同士が密に連携を取り合い、安心して過ごせるよう関わっていきましょう。
夏本番の暑さが続くので、引き続きこまめな水分補給や十分な休息など熱中症対策を十分に行うことが大切です。
コンサルタント
前月の子どもの姿
まずは前月の子どもの姿の文例を紹介します。
- のどが渇いたことを保育士に知らせたり、自分から水分補給をしに行ったりする習慣がついてきていた。
- プールや水遊びにも慣れ、遊びへの期待から自分から進んで身支度をしようとする姿が見られていた。
- 水に触れることを喜び、進んでシャワーを浴びたり肩まで水に浸かったりしていた。
【3歳児・8月】ねらいの文例
3歳児クラスの8月のねらいの文例を養護と教育に分けて紹介します。
【3歳児・8月】養護の文例
- 適度に休んだり水分を摂りながらゆったりとした生活リズムで過ごす。
- 夏の生活の流れがわかり、身の回りのことを進んで行う。
【3歳児・8月】教育の文例
- 夏ならではの遊びを通して、十分に体を動かすことを楽しむ。
- 身近な自然現象や生き物に興味を持って見たり触れたりする。
【3歳児・8月】活動内容の文例
3歳児クラスの8月の活動内容の文例を生活(生命の保持、情緒の安定)と遊び(五領域)に分けて紹介します。
【3歳児・8月】生活の文例
生命の保持
- こまめに休息や水分補給をすることで健康的に過ごす。
- 自分から汗の始末を行い、清潔にする心地良さを感じる。
情緒の安定
- 保育士との信頼関係の下で自分の思いを表現し、安定した生活を送る。
- 夏の遊びや生活に慣れ、期待感をもって生活する。
【3歳児・8月】 遊びの文例
健康
- 全身で水に触れることを喜び、思い切り体を動かして遊ぶ。
- のどが渇いたことに気づき、自分から水分補給を行う。
人間関係
- 友達とのトラブルを経験しながら、保育士の仲立ちによって相手の気持ちに気づく。
- 異年齢児と一緒に夏祭りに参加することを楽しむ。
環境
- 夏の自然現象や生き物に興味を持つ。
- 泡の不思議さや楽しさ、感触を楽しみながら工夫して遊ぶ。
言葉
- 経験したことや感じたことを保育士や友達に話そうとする。
- 簡単な言葉のやり取りをしながらごっこ遊びを楽しむ。
表現
- 友達と一緒に歌ったり音楽に合わせていろいろな動きをしたりして楽しむ。
- 思いのままに描いたり、描いたものについて保育士に話すことを喜ぶ。
【3歳児・8月】環境構成および援助と配慮の文例
3歳児クラスの8月の環境構成および援助と配慮を生活(生命の保持、情緒の安定)と遊び(五領域)に分けて紹介します。
【3歳児・8月】生活の文例
生命の保持
- 戸外に出るときは時間を調整したり休息や水分補給を十分に行えるよう声をかけていく。
- 汗をかいて着替える際は脱いだ服の畳み方も知らせ、身の回りを綺麗に保つことを伝えていく。
情緒の安定
- 一人ひとりと丁寧に関わる時間を意識して取ることで、安心して思いを表出できるようにしていく。
- 一日の流れがわかるよう、タイミングを見ながら次の活動内容や準備の仕方を知らせていく。
【3歳児・8月】遊びの文例
健康
- プールや水遊びで様々な動きができるような玩具を準備しておく(浮き輪、ボール、水鉄砲など)。
- 遊びの途中ですぐに水分補給ができるよう、水筒を取り出しやすい場所に置いておく。
人間関係
- トラブルを仲介する際は双方の思いを受け止め、相手の気持ちを知ることができるように関わっていく。
- 異年齢児と関わることを楽しめるよう声かけ、配慮をしていく。
環境
- 夕立や虹を一緒に見ながら、驚いたことや不思議に思ったことに共感していくことで夏の自然現象への興味を広げていく。
- 泡遊びを工夫して楽しめるよう、泡立て器や絵具、ストローなどの用具を準備しておく。
言葉
- 自分の話を聞いてもらったり共感してもらったりする嬉しさを感じられるように関わっていく。
- ごっこ遊びの様子を見守りながら必要に応じて仲立ちをして、子ども同士がイメージを共有できるようにしていく。
表現
- 夏の歌や踊りやすいリズミカルな曲を選んでおく(『南の島のハメハメハ大王』『そうだったらいいのにな』など)。
- 子どもの発想や表現を大切にし、それぞれの表現を認める声かけをしていく。
【3歳児・8月】家庭との連携の文例
家庭との連携の文例を紹介します。
- 暑さで疲れやすくなる時期なので、バランスの良い食事や十分な睡眠の大切さを伝えていく。
- 泡遊びや泥遊びを伸び伸びと楽しめるよう、汚れても良い服を持参してもらう。
- 夏に多い感染症や皮膚疾患の情報を共有し、予防と早期治療に協力してもらう。
【3歳児・8月】健康・安全・食育の文例
健康・安全・食育の文例を紹介します。
- 暑さや疲れで食欲が落ちたり体調を崩したりすることが多くなるので健康観察をこまめに行い、変化があった場合は速やかに対応する。
- プールやテラスの衛生管理に努め、安全に活動できるよう整えておく。
- スプーンを正しく持ち、良く噛んで食べようとする。
【3歳児・8月】保育士等の連携の文例
保育士等の連携の文例を紹介します。
- 安全にプールに入れるよう、監視役の保育士を配置する。
- 夏祭りの出し物や当日の動きなどを事前に確認し合い、スムーズに行えるようにする。
- 異年齢児で過ごす際は一人ひとりの様子や体調を伝え合い、共通理解した上で関われるようにしておく。
【3歳児・8月】反省・自己評価
反省・自己評価を記入する際のチェックポイントを紹介します。
- 体調を崩すことなく適度に休息をはさみながら元気に過ごすことができたか。
- 十分に体を動かしながら夏の遊びを思い切り楽しむことができたか。
- 夏ならではの生き物や自然に興味を持ち、観察したり触れたりする姿が見られたか。
文例を参考に3歳児・8月の月案を作成しよう
3歳児クラスの8月の月案作成に参考にできる文例を紹介しました。
楽しい遊びが盛りだくさんの8月は、夏ならではの開放感を味わえるような活動を取り入れていきましょう。
お盆明けには疲れが出てくる子どももいるので、なるべくゆったりとしたペースで過ごせるような配慮も大切です。
保育計画を立てる際はクラスの子どもたちの様子を思い浮かべながら、どんな保育をしていきたいか考えてみましょう。
月案の文章に悩んだときは、ぜひ本記事で紹介した文例を参考にしてみてくださいね。