5歳児クラスの7月の月案を考えるポイントや参考にできる文例をまとめました。
文例は、ねらい、内容、環境構成および援助や配慮、家庭との連携、健康・安全・食育、保育士等の連携、反省・自己評価の7つの項目に分けて紹介します。
「どんなことを書けば良いかわからない」「文章が思いつかない」など月案作成で悩んでいる保育士の方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
5歳児・7月の月案を考えるポイント
7月に入ると多くの保育園では水遊びやプールなど夏らしい遊びが始まります。
5歳児クラスではプールや七夕以外にもお泊り会など年長児ならではの行事を行う園もあるかもしれません。
夏ならではの遊びや行事に期待感を持てるよう導入の仕方を工夫したり、十分に楽しめるよう安全面への配慮を十分に行うことが大切です。
また梅雨が明けて気温の高い日が多くなるため、園庭にパラソルなどで日陰を作ったり活動の合間に休憩時間を作ったりするなど熱中症への対策が必要です。
子どもたちが夏季特有の生活の仕方を身につけていけるような声かけや関わり方を意識していきましょう。
コンサルタント
前月の子どもの姿
まずは前月の子どもの姿の文例を紹介します。
- 活動の後にお茶を飲んだり汗をかいたらタオルで拭いたりする姿が見られ、暑い日の過ごし方が身に付き始めている。
- 友達と互いにやり取りをしながら遊びや活動を進める楽しさを感じている。
- 身近な虫に興味を持ち、園庭で捕まえたかたつむりを飼育ケースに入れて観察している。
【5歳児7月】月のねらいの文例
5歳児クラスの7月のねらいの文例を養護と教育に分けて紹介します。
【5歳児7月】養護の文例
- 夏の衛生や安全に気を付け、健康で快適な生活が送れるようにする。
- 気温や状況に合わせて衣服を調整し、清潔に過ごす。
【5歳児7月】教育の文例
- 夏ならではの遊びを楽しみながら、友達と試したり工夫したりして遊びを進めていく。
- 夏の自然や生き物の飼育に積極的に関わり興味関心を深める。
【5歳児7月】活動内容の文例
5歳児クラスの7月の活動内容の文例を生活(生命の保持、情緒の安定)と遊び(五領域)に分けて紹介します。
【5歳児7月】生活の文例
生命の保持
- 手洗いや水分補給の重要性を知り、熱中症や感染症に気を付けて過ごす。
- 活動の合間には十分な休息を取り、健康的な生活を送る。
情緒の安定
- 自分の思いを保育士や友達に受け止めてもらい、安心して自己表現をする。
- 夏ならではの遊びや自然への興味関心を深めながら意欲的に過ごす。
【5歳児7月】遊びの文例
健康
- 夏の生活の仕方を身に付け、自分から進んで行う。
- 伸び伸びと体を動かし、開放感を味わいながらプールや水遊びなど夏の遊びを楽しむ。
人間関係
- プールや水遊びでの約束事をきちんと理解し、守りながら遊ぶ。
- 友達の姿や保育士の声かけに刺激を受け、自分なりに目標を持ちながら活動に取り組む。
環境
- 水や泥、光の反射などの自然に触れ、遊びに取り入れたり試したりして遊ぶ。
- 身近な生き物や植物に関心を持ち、世話をしたり成長を喜んだりする。
言葉
- 経験したことや考えたことを話したり、友達の話を聞いたりして会話をすることを楽しむ。
- 行事の由来や意味、関連するものの名前などを知り、七夕に親しみを持つ。
表現
- 様々な素材を使って工作をし、作ったもので遊んだり飾ったりすることを喜ぶ。
- 友達と一緒に歌ったり踊ったりしながら身体を使って表現することを楽しむ。
【5歳児7月環境構成および援助と配慮
5歳児クラスの7月の環境構成および援助と配慮を生活(生命の保持、情緒の安定)と遊び(五領域)に分けて紹介します。
【5歳児7月】生活の文例
生命の保持
- 快適に過ごせるよう、室内外の温度差に注意しながらエアコンや扇風機などで保育室の空調を整える。
- 熱中症の危険性や水分補給、休息の重要性をわかりやすく伝えていく。
情緒の安定
- 一人ひとりの気持ちを丁寧に受け止め、寄り添う言葉をかけたりスキンシップを取ったりしながら安心して思いを表せるようにする。
- 夏ならではの遊びや行事に期待を持って意欲的に過ごせるように、導入の仕方や活動の進め方を工夫していく。
【5歳児7月】遊びの文例
健康
- 自分で行っている姿を見守り、うまくできない時は必要に応じて言葉をかけながら夏の生活の仕方が身に付くようにする。
- 保育士も遊びに加わり楽しい気持ちに共感して盛り上げながら、開放感を味わって夏の遊びを楽しめるようにする。
人間関係
- プール遊びの危険や約束事を子どもたちと一緒に考えることで、安全に気を付けて遊ぶことの大切さに気付けるようにする。
- 保育士の声かけや友達の姿に刺激を受けて少し難しい動きや活動に意欲をもって取り組もうとする姿を捉え、励ましたり難しいところはヒントを出したりして関わっていく。
環境
- 感触を楽しんだり、好奇心を満たしたりできるような素材や材料を用意しておく(氷、セロファン、色水など)
- 子どもの気づきや驚きを丁寧に受け止めることで興味関心を深め、生き物や野菜の世話をすることや収穫する喜びを味わえるようにする。
言葉
- 伝えようとする姿を認め、相手に伝わりやすい話し方を一緒に考えたり、必要に応じて言葉を補うことで会話を楽しめるようにする。
- 七夕の由来など行事に関する言葉や意味を知れるよう、絵本やパネルシアターなどを用意しておく。
表現
- イメージが膨らむよう歌詞をわかりやすく伝え、歌詞に合わせて動きを考えたり踊ったりできるようにする。
- イメージした物を作ったり描いたりできるよう、必要なものを工作コーナーに用意していく。
【5歳児7月】家庭との連携の文例
家庭との連携の文例を紹介します。
- プールの日には登園前に検温をしてプールカードを記入してもらうようお願いする。
- 暑さで疲れたり体調を崩したりしやすいので生活リズムを整えるよう健康に気を付けてもらう。
- お泊り保育の内容や必要なものは早めにお便りで連絡し、不安なことがあれば個別に相談を受けていく。
【5歳児7月】健康・安全・食育の文例
健康・安全・食育の文例を紹介します。
- 戸外遊びでは熱中症に十分注意し、タープやパラソルを使って休憩できる日陰を用意する。
- プールサイドやテラス、砂場などを整備し、危険なものがないか確認しておく。
- 旬の味が味わえるよう収穫した野菜をクッキングして食べたり給食に入れてもらったりする。
【5歳児7月】保育士等の連携の文例
保育士等の連携の文例を紹介します。
- プール遊びのスケジュールを確認し合い、安全に気を付けて行えるようにする。
- お泊り保育の流れ、役割分担の打ち合わせを丁寧に行っておく。
- 収穫した野菜をクッキング活動に使えるよう、栄養士や調理員と連携を取っていく。
【5歳児7月】反省・自己評価の文例
反省・自己評価を記入する際のチェックポイントを紹介します。
- 自分から進んで水分補給や汗をかいた際の着替えができているかを見守り、忘れているときは声をかけることで熱中症に注意しながら過ごすことができたか。
- 夏ならではの遊びを喜び、友達と協力して遊んだり、意欲的に活動に取り組むことができたか。
- 夏の自然や生き物に興味を持ち、世話をしたり観察したりして親しみを持つことができたか。
文例を参考に5歳児・7月の月案を作成しよう
5歳児クラスの7月の月案作成に参考にできる文例を紹介しました。
7月はプール遊びや七夕、お泊り保育など楽しいイベントがたくさん控えている園も多いでしょう。
普段の保育からイベントに期待感を持ったり意欲を高めていけるような工夫をして保育計画を作成しましょう。
また楽しい活動の前にはどんなことに注意して遊べば良いか、約束事を子どもたちと一緒に考えていけると良いですね。
保育計画を立てる際はクラスの子どもたちの様子を思い浮かべながら、どんな保育をしていきたいか考えてみましょう。
月案の文章に悩んだときは、ぜひ本記事で紹介した文例を参考にしてみてくださいね。