5歳児クラスの1月の月案を考えるポイントや参考にできる文例をまとめました。
文例は、ねらい、内容、環境構成および援助や配慮、家庭との連携、健康・安全・食育、保育士等の連携、反省・自己評価の7つの項目に分けて紹介します。
「どんなことを書けば良いかわからない」「文章が思いつかない」など月案作成で悩んでいる保育士の方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
5歳児・1月の月案を考えるポイント
新年がスタートし、園内には久しぶりに登園した子どもたちの元気な声が響き渡っていることでしょう。
5歳児クラスではこま回しやかるた、すごろく遊びなどお正月にちなんだ遊びを取り入れ、日本の文化や伝承遊びへの関心を深められるような活動を計画したいですね。
文字や数に興味を持つ子どもも増えてくる頃なので、遊びの中で自然と触れることのできる環境を取り入れてみると良いでしょう。
またこの時期は生活発表会に向けての練習を始める園が多いかもしれません。
保育園生活最後の生活発表会になるので一人ひとりが意欲を持って主体的に取り組めるよう、準備や練習を進めていきましょう。
寒い日が続くので引き続き感染症対策に気を付け、個々の体調を丁寧に見守っていくことが大切です。
コンサルタント
前月の子どもの姿
まずは前月の子どもの姿の文例を紹介します。
- 手洗いうがいの習慣がついてきたが、寒さや水の冷たさから丁寧に行えていない姿が目立った。
- クリスマス会での出し物を通して友達と一緒に目標に向けて頑張ったり、お互いの頑張る姿を認め合ったりすることができた。
- 自分たちでルールを考えながら鬼ごっこやドッジボールを楽しんでいた。
【5歳児・1月】ねらいの文例
5歳児クラスの1月のねらいの文例を養護と教育に分けて紹介します。
【5歳児・1月】養護の文例
- 冬の衛生管理に留意し、健康に過ごせるようにする。
- 友達と協力し合いながら意欲的に活動に取り組む。
【5歳児・1月】教育の文例
- 目標を持って活動に取り組み、友達との繋がりを深める。
- お正月遊びや好きな遊びを楽しむ中で文字や数に興味を持つ。
【5歳児・1月】活動内容の文例
5歳児クラスの1月の活動内容の文例を生活(生命の保持、情緒の安定)と遊び(五領域)に分けて紹介します。
【5歳児・1月】生活の文例
生命の保持
- 快適で衛生的な環境を整えてもらい、健康に過ごす。
- 自分の体調の変化に気付き、衣服を調節したり休息をとったりする。
情緒の安定
- 生活や活動の見通しを持ちながら意欲的に過ごす。
- 自分の経験や思いを話し、受け止めてもらうことで安心感を持って生活する。
【5歳児・1月】遊びの文例
健康
- 寒さに負けず戸外で十分に体を動かして遊ぶ。
- 自分の体に関心を持ち、健康的な冬の生活習慣を身に付ける。
人間関係
- 友達と一緒に正月遊びやルールのある遊びを楽しむ。
- 友達同士で考えを出し合ったり協力し合ったりしながら遊びを発展させていく。
環境
- 正月の風習や遊び、伝統文化に興味を持つ。
- 遊びを通して冬の自然現象への興味関心を深める。
言葉
- 文字や数に関心を持ち、遊びに取り入れて遊ぶ。
- 物語に親しみ、登場人物の台詞を真似たり友達とやり取りしたりする。
表現
- 友達と一緒に歌ったり合奏したりすることを楽しむ。
- 自分なりのイメージを持ちながら製作し、作ったもので遊ぶことを楽しむ。
【5歳児・1月】環境構成および援助と配慮の文例
5歳児クラスの1月の環境構成および援助と配慮を生活(生命の保持、情緒の安定)と遊び(五領域)に分けて紹介します。
【5歳児・1月】生活の文例
生命の保持
- 定期的な換気や保育室、玩具の消毒を行い衛生的な環境を保つ。
- 健康観察を丁寧に行い、体調の変化に気付いた時は優しく声をかけて子どもが安心して話せるようにする。
情緒の安定
- 励ましたり褒めたりしながら子どもが進んで行動しようとする姿を見守っていく。
- ゆっくりと話ができる時間を作り、安心して自分のことを表現できるようにする。
【5歳児・1月】遊びの文例
健康
- 保育士が率先して戸外遊びに誘い、体を動かして遊ぶと温かくなることを知らせていく。
- 丁寧な手洗いうがいの仕方や鼻のかみ方、咳エチケットなどを繰り返し伝えていく。
人間関係
- こま回しやかるた、すごろくなど子どもが興味を持って楽しめるような正月遊びを用意しておく。
- 子ども同士でルールを考えたり遊びを進めていく姿を見守り、必要に応じて声をかけたり環境を用意したりしていく。
環境
- お正月の由来や風習をわかりやすく伝える機会を作り、日本の文化や行事への興味関心を深められるようにする。
- 氷やつららの実験ができる環境を用意し、子どもの発見や驚きに共感しながら冬の自然現象への関心を高めていけるようにする。
言葉
- 遊びの中で文字や数に触れる機会を作り、一人ひとりの興味に合わせて一緒に書いたり調べたりしていく。
- 子どもたちが興味を持ち、豊かな想像の世界が広がるような物語の絵本を選んでおく。
表現
- 友達と音やリズムを合わせることの心地良さや音色の美しさを感じられるような声かけをしていく。
- 作ったもので遊んだり、遊びながら改良したりすることで製作の面白さや作る意欲を高めていく。
【5歳児・1月】家庭との連携の文例
家庭との連携の文例を紹介します。
- 休み明けは体調を崩しやすく、感染症が流行りやすい時期でもあるので、家庭での健康観察を丁寧に行ってもらうようにする。
- お昼寝がなくなるため就学に向けて生活リズムを作っていけるように伝えていく。
- 生活発表会への取り組みや子どもたちの頑張りをこまめに伝え、家庭でも励ましたり褒めたりしてもらう。
【5歳児・1月】健康・安全・食育の文例
健康・安全・食育の文例を紹介します。
- 一人ひとりの体調をしっかりと把握し、変化が見られたときは適切に対応できるようにしておく。
- 戸外遊びの前には地面が凍結していないか確認したり遊具を拭いたりして安全に遊べるようにする。
- おせち料理や七草がゆなどの行事食の由来を知らせ、食文化に関心を持てるようにする。
【5歳児・1月】保育士等の連携の文例
保育士等の連携の文例を紹介します。
- 冬に流行する感染症についての知識を深め、適切な対応や予防ができるように話し合っておく
- 休み明けは生活リズムが乱れがちなので、個々の様子に合った対応ができるよう情報を共有しておく。
- 生活発表会の出し物や準備物、役割分担などを話し合っておく。
【5歳児・1月】反省・自己評価
反省・自己評価を記入する際のチェックポイントを紹介します。
- 保育室の衛生環境に配慮したり、健康的な生活習慣を身に付けることで元気に過ごすことができたか。
- 遊びの中で文字や数に興味を持ち、個々の理解に合わせてさらに関心を高められるよう援助できたか。
- 子どもの好きな物語を用いて劇遊びを行い、意欲的に取り組もうとする姿が見られたか。
文例を参考に5歳児・1月の月案を作成しよう
5歳児クラスの1月の月案作成に参考にできる文例を紹介しました。
1月の保育ではお正月にちなんだ遊びや冬の自然に興味を持てるような活動を取り入れていけると良いですね。
休み明けは生活リズムが乱れている子どももいるので、一人ひとりの様子に合わせてゆったりと過ごせるようにしましょう。
生活発表会を控えている園では、どんな題材にするか子どもたちと話し合いながら決めても良いかもしれません。
保育計画を立てる際はクラスの子どもたちの様子を思い浮かべながら、どんな保育をしていきたいか考えてみましょう。
月案の文章に悩んだときは、ぜひ本記事で紹介した文例を参考にしてみてくださいね。