4歳児クラスの1月の月案を考えるポイントや参考にできる文例をまとめました。
文例は、ねらい、内容、環境構成および援助や配慮、家庭との連携、健康・安全・食育、保育士等の連携、反省・自己評価の7つの項目に分けて紹介します。
「どんなことを書けば良いかわからない」「文章が思いつかない」など月案作成で悩んでいる保育士の方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
4歳児・1月の月案を考えるポイント
新年がスタートし、園内には久しぶりに登園した子どもたちの元気な声が響き渡っていることでしょう。
4歳児クラスの保育では凧あげやこま回し、かるたなどお正月ならではの遊びを取り入れて、行事や文化に興味を持つきっかけにしたいですね。
様子を見守りながら、友達同士で話し合って遊びを進めていけるような声かけや援助を意識してみましょう。
またこの時期は生活発表会に向けての練習を始める園が多いかもしれません。
4歳児クラスでは、一人ひとりが意欲を持って楽しみながら取り組める題材や導入方法を考えていきたいですね。
寒い日が続くので引き続き感染症対策に気を付け、個々の体調を丁寧に見守っていくことが大切です。
コンサルタント
前月の子どもの姿
まずは前月の子どもの姿の文例を紹介します。
- 水が冷たいため、手洗いうがいを雑に済ましてしまう姿が見られた。
- 友達と思いや考えの違いから衝突してしまうこともあるが、自分たちで話し合って解決しようとする姿も見られるようになってきた。
- 戸外で遊ぶ中で白い息や木々の葉の少なさなどに気付き、冬の訪れを感じていた。
【4歳児・1月】ねらいの文例
4歳児クラスの1月のねらいの文例を養護と教育に分けて紹介します。
【4歳児・1月】養護の文例
- 感染症予防に努め、寒い冬を元気に過ごせるようにする。
- 生活リズムを整え、見通しを持って落ち着いて過ごす。
【4歳児・1月】教育の文例
- 友達と思いや考えを出し合いながら遊びを進めていく楽しさを味わう。
- 冬ならではの自然に興味を持ち、調べたり遊びに取り入れたりする。
【4歳児・1月】活動内容の文例
4歳児クラスの1月の活動内容の文例を生活(生命の保持、情緒の安定)と遊び(五領域)に分けて紹介します。
【4歳児・1月】生活の文例
生命の保持
- 室温調節や衛生管理が行き届いた室内で快適に過ごす。
- 鼻のかみ方や咳エチケットを知り、自分で意識して行う。
情緒の安定
- 生活の流れの見通しを持ち、落ち着いて過ごす。
- 安心して自己を発揮し、意欲的に生活する。
【4歳児・1月】遊びの文例
健康
- 様々な体の動きを経験しながら戸外遊びを楽しむ。
- 冬の生活習慣を身に付け、自ら進んで行おうとする。
人間関係
- 保育士や友達と一緒に正月遊びやルールのある遊びをすることを楽しむ。
- 友達と相談したり協力したりしながら遊びを進めていく。
環境
- 冬ならではの自然現象に興味を持ち、遊びに取り入れたり図鑑で調べたりする。
- お正月ならではの遊びや食事を通して日本の伝統行事について知り、興味を持つ。
言葉
- 自分の経験や思いを言葉で表現し、友達や保育士との会話を楽しむ。
- 絵本からイメージを膨らませ、役になりきって言葉のやり取りをする。
表現
- 友達と一緒に歌ったりリズムに合わせて楽器を鳴らしたりして遊ぶ。
- 自分なりのイメージを持ちながら遊びに必要なものを描いたり作ったりする。
【4歳児・1月】環境構成および援助と配慮の文例
4歳児クラスの1月の環境構成および援助と配慮を生活(生命の保持、情緒の安定)と遊び(五領域)に分けて紹介します。
【4歳児・1月】生活の文例
生命の保持
- 風邪や感染症の流行を防ぐため、定期的な換気や玩具の消毒を行う。
- 保育士が見本を見せたりその都度言葉で伝えたりしながら鼻のかみ方や咳エチケットを知らせていく。
情緒の安定
- 休み明けの生活リズムの乱れに配慮し、個々の様子に合わせて無理なくペースを整えていけるようにする。
- 一人ひとりと丁寧に関わり、思いに共感したり自信に繋がるような声かけを行っていく。
【4歳児・1月】遊びの文例
健康
- 縄跳びやフープ、ボールなど全身を動かして遊べる運動用具を出しておく。
- 自ら進んでしようとする姿を認めて褒めることで、冬の健康的な生活習慣付けられるようにする。
人間関係
- 遊びながらルールを伝えたり、場合によっては子どもと一緒に考えたりしてみんなで楽しめるようにしていく。
- 友達と一緒に遊びを進められるよう玩具の数やスペースは十分に用意しておく。
環境
- カップに水を張って氷を作るなど、冬の自然に興味を持てるような環境を作っていく。
- お正月遊びをする際には簡単な由来を伝えることで、行事や文化に興味を持てるようにする。
言葉
- 話に共感したり質問したりしながら話す楽しさや聞いてもらう喜びを感じられるようにする。
- 想像の世界を大切にしながら、友達と一緒に絵本の世界を再現してやり取りすることを楽しめるような声かけをしていく。
表現
- みんなでリズムを合わせて楽器を鳴らす心地良さや楽しさを感じられるよう、簡単なリズムから練習していく。
- 個々の発想をお互いに認め合えるような環境を作り、自信を持って製作に取り組めるようにする。
【4歳児・1月】家庭との連携の文例
家庭との連携の文例を紹介します。
- 生活リズムを整える大切さを伝え、規則正しい生活を送ることを意識してもらう。
- 園内での感染症の流行状況について随時お知らせし、家庭でも気を付けて体調を見てもらう。
- 生活発表会への取り組みや一人ひとりの様子を伝え、家庭でも話題にしたり励ましたりしてもらう。
【4歳児・1月】健康・安全・食育の文例
健康・安全・食育の文例を紹介します。
- 嘔吐、下痢の適切な処置の仕方について確認しておく。
- こま回しや凧あげをする際は、安全に遊べるよう広いスペースを用意しておく。
- お正月の食事や七草がゆなど伝統的な食文化に関心が持てるようにする。
【4歳児・1月】保育士等の連携の文例
保育士等の連携の文例を紹介します。
- 感染症の流行状況を把握し、早期発見や適切な対応ができるよう確認し合っておく。
- 園庭で凧あげをするタイミングを他クラスと調整して安全に遊べるようにする。
- 生活発表会の出し物やプログラムについて話し合い、計画的に準備を進めていく。
【4歳児・1月】反省・自己評価
反省・自己評価を記入する際のチェックポイントを紹介します。
- 風邪や感染症の予防に気を付け、室温調節や衛生管理を行うことができたか。
- 友達と一緒に遊びを進めようとする姿を見守り、必要に応じて適切な援助ができたか。
- 友達と一緒に絵本の内容を再現してやり取りしながら遊ぶ楽しさを感じることができたか。
文例を参考に4歳児・1月の月案を作成しよう
4歳児クラスの1月の月案作成に参考にできる文例を紹介しました。
年末年始の休み明けは生活リズムが乱れている子どももいるので、個々の様子を丁寧に観察しながらゆったりと過ごせるよう心掛けましょう。
1月の保育ではお正月にちなんだ遊びや冬の自然に興味を持てるような活動を取り入れていけると良いですね。
生活発表会を控えている園では劇遊びやリズム遊びを取り入れて、楽しみながら練習を進めていきましょう。
保育計画を立てる際はクラスの子どもたちの様子を思い浮かべながら、どんな保育をしていきたいか考えてみましょう。
月案の文章に悩んだときは、ぜひ本記事で紹介した文例を参考にしてみてくださいね。