4歳児クラスの12月の月案を考えるポイントや参考にできる文例をまとめました。
文例は、ねらい、内容、環境構成および援助や配慮、家庭との連携、健康・安全・食育、保育士等の連携、反省・自己評価の7つの項目に分けて紹介します。
「どんなことを書けば良いかわからない」「文章が思いつかない」など月案作成で悩んでいる保育士の方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
4歳児・12月の月案を考えるポイント
つんとした冷たい空気に本格的な冬の訪れを感じる12月は、クリスマスやもちつき大会、お正月休みなどわくわくするイベントが目白押しです。
4歳児クラスではクリスマス会など季節の行事で歌や合奏の発表をする機会があるかもしれません。
普段から行事について話題にしたり、取り組む姿をしっかりと褒めたりしながら意欲的に参加できるようにしていきたいですね。
この時期は保育士や友達とお喋りすることが楽しく、自分の考えたことや思ったことを一生懸命伝えようとする姿が見られるでしょう。
自分の話を十分に聞いてもらう経験が相手の話を聞こうとする姿勢へ繋がっていくため、保育士はしっかりと子どもの話に耳を傾け、聞いてもらう嬉しさを感じられるよう関わってきましょう。
また風邪や感染症が流行り始める時期なので毎朝の健康観察を丁寧に行い、一人ひとりの顔色や様子に気を配って見守ることが大切です。
コンサルタント
前月の子どもの姿
- 身の回りのことを進んで行い、当番活動にも率先して取り組んでいた。
- 友達とイメージを共有して遊んだり、会話したりすることを楽しんでいた。
- 秋の自然に興味を持ち、遊びに取り入れたり図鑑や絵本で調べたりして関心を深める姿が見られた。
【4歳児・12月】ねらいの文例
4歳児クラスの12月のねらいの文例を養護と教育に分けて紹介します。
【4歳児・12月】養護の文例
- 冬の保健衛生に留意して一人ひとりが健康に過ごせるようにする。
- 人の役に立つことに喜びを感じ、自信を持って過ごす。
【4歳児・12月】教育の文例
- 友達と共通のことに取り組み、同じ目的を持ちながら一緒に遊ぶ楽しさを味わう。
- 冬の自然や行事に親しみ、興味関心を深める。
【4歳児・12月】活動内容の文例
4歳児クラスの12月の活動内容の文例を生活(生命の保持、情緒の安定)と遊び(五領域)に分けて紹介します。
【4歳児・12月】生活の文例
生命の保持
- 自分で気付いたり保育士に声をかけられたりしながら気温に合わせて衣服の調節をしようとする。
- 冬の健康な生活の仕方がわかり、自ら進んでしようとする。
情緒の安定
- 自分の気持ちの葛藤に寄り添ってもらい、安定して過ごす。
- 当番活動やお手伝いに進んで取り組もうとする。
【4歳児・12月】遊びの文例
健康
- 寒さに負けず、戸外で思い切り体を動かして遊ぶことを楽しむ。
- 風邪予防を意識しながら丁寧に手洗いうがいをしようとする。
人間関係
- 遊びや生活の中で友達と意見を出し合い、違う考えがあることに気付く。
- 集団遊びを通して様々な友達と関わって遊ぶ。
環境
- 身近な自然の変化に気付き冬の訪れを感じる。
- 大掃除を通して身の回りの整理整頓を行い、物を大切にする意識を持つ。
言葉
- 自分の話を聞いてもらう喜びを感じ、相手の話も聞こうとする。
- 生活や遊びの中で文字や数字に興味を持つ。
表現
- 音楽に合わせて友達と一緒に歌ったり触れ合って遊んだりすることを楽しむ。
- 様々な素材を使いながら行事の製作に取り組む。
【4歳児・12月】環境構成および援助と配慮の文例
4歳児クラスの12月の環境構成および援助と配慮を生活(生命の保持、情緒の安定)と遊び(五領域)に分けて紹介します。
【4歳児・12月】生活の文例
生命の保持
- 気温の変化に気づいて衣服の調節ができるよう、戸外に出る前には天気や気温について話すようにする。
- 手洗いうがいや着替えを自分でしやすいよう動線を考えながら環境を整えておく。
情緒の安定
- 個々の様子に合わせて励ましたり共感したりしながら気持ちに寄り添い、安心感を持って過ごせるように関わっていく。
- 当番表を保育室に掲示し、意欲的に取り組めるようにする。
【4歳児・12月】遊びの文例
健康
- 保育士からも積極的に戸外遊びに誘い、寒くても体を動かすことで温かくなることを知らせていく。
- 水の冷たさから手洗いうがいが雑になってしまう子どもには、その都度大切さを伝えていく。
人間関係
- 友達同士のトラブルの際はお互いに気持ちを伝えながら、相手の思いも少しずつ受け入れられるよう促していく。
- 他クラスの友達や異年齢児とも積極的に関わって遊べるよう、玩具やスペースを十分に用意しておく。
環境
- 冬の自然現象についての子どもの発見や疑問に共感し、一緒に調べたりしながら興味関心を深めていけるようにする。
- 子どもが扱いやすいよう、薄手の雑巾を用意しておく。
言葉
- 子どもの話にしっかり耳を傾け、相槌を打ったり共感したりしながら聞いてもらう喜びを感じられるように関わる。
- 保育室にある物に名札を付けたりハガキの玩具を用意し、自然と文字や数字に触れることのできる環境を作る。
表現
- 季節の歌を好きな時に流して楽しめるよう、CDとCDデッキを用意しておく。
- 作った作品は保育室に飾り、友達の表現に興味を持ったり良さを認め合ったりするきっかけにする。
【4歳児・12月】家庭との連携の文例
家庭との連携の文例を紹介します。
- 冬に流行る感染症の症状や対処法について知らせ、家庭でも予防を意識しながら過ごしてもらう。
- 心の育ちや葛藤が大きい時期なので、頭ごなしに叱るのではなく子どもの行動を見守ったり気持ちに寄り添ったりする援助が必要であることであることを伝える。
- 休み期間中は年末年始ならではの経験を子どもと一緒に行い、新年を迎える喜びを感じられるような関わりをしてもらう。
【4歳児・12月】健康・安全・食育の文例
健康・安全・食育の文例を紹介します。
- 感染症の早期発見と予防に努め、健康に過ごせるようにする。
- 怪我をしないよう、運動遊びの前には簡単な準備運動を行う。
- 季節の料理や行事食に興味を持てるよう、話題にしたり絵本を読んだりする。
【4歳児・12月】保育士等の連携の文例
保育士等の連携の文例を紹介します。
- 園全体の感染症の流行状況を把握し、適切な対処方法を確認しておく。
- 行事の流れや役割分担を決め、スムーズに進行できるようにする。
- クリスマス装飾やお正月飾りの準備や出すタイミングを話し合っておく。
【4歳児・12月】反省・自己評価
反省・自己評価を記入する際のチェックポイントを紹介します。
- 子ども一人ひとりの体調を把握し、変化が見られた時には適切に対処することができたか。
- 友達同士で協力したり意見を出し合いながら集団遊びを楽しむ姿が見られたか。
- 季節の行事の由来や意味を知り、意欲的に参加することができたか。
文例を参考に4歳児・12月の月案を作成しよう
4歳児クラスの12月の月案作成に参考にできる文例を紹介しました。
クリスマスや年末年始など12月ならではの行事に興味関心を持ち、喜んで参加できるよう活動を計画していきたいですね。
冬休み前には子どもたちと一緒に保育室の大掃除をすることで、身の回りの物を大切にする意識を育む良いきっかけになるでしょう。
保育計画を立てる際はクラスの子どもたちの様子を思い浮かべながら、どんな保育をしていきたいか考えてみましょう。
月案の文章に悩んだときは、ぜひ本記事で紹介した文例を参考にしてみてくださいね。