1歳児クラスの9月の月案を考えるポイントや参考にできる文例をまとめました。
文例は、ねらい、内容、環境構成および援助や配慮、家庭との連携、健康・安全・食育、保育士等の連携、反省・自己評価の7つの項目に分けて紹介します。
「どんなことを書けば良いかわからない」「文章が思いつかない」など月案作成で悩んでいる保育士の方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
1歳児・9月の月案を考えるポイント
9月に入ると少しずつ過ごしやすい気候の日が増え、戸外で体を動かして遊ぶ機会が多くなります。
追いかけっこやトンネル、マットを使った簡単なサーキット遊びなど、全身を伸び伸びと動かして遊ぶ活動を取り入れていきたいですね。
9月から10月頃には運動会を実施する園も多いでしょう。
1歳児クラスは普段の保育の延長のような形で参加できるよう、子どもたちの好きな遊びや題材を取り入れた競技を行うと良いかもしれません。
しばらくは厳しい残暑が続くので、子どもたちの様子を見ながら活動の合間には十分な水分補給と休息をはさみ、ゆったりと過ごせるよう心掛けましょう。
コンサルタント
前月の子どもの姿
まずは前月の子どもの姿の文例を紹介します。
- 着替えの際に自分のパジャマ袋を持ってきて着替え用とするなど、身の回りのことを保育士と一緒にしてみようとする姿が見られた。
- 水に触れることに慣れ、シャワーを喜んだりビニールプールの中で手足を伸び伸びと動かして遊んでいた。
- 好きな玩具や触れ合い遊びを通して友達と関わりを持とうとする姿が見られたが、関わり方が難しくトラブルになることも多々あった。
【1歳児・9月】ねらいの文例
1歳児クラスの7月のねらいの文例を養護と教育に分けて紹介します。
【1歳児・9月】養護の文例
- 夏の疲れからくる体調の変化に気を付け、健康に過ごせるようにする。
- 簡単な仕草や言葉で保育士に気持ちを伝え、安心して過ごす。
【1歳児・9月】教育の文例
- 簡単な身の回りの始末に興味を持ち、保育士と一緒にしようとする。
- 保育士や友達と体を動かして遊ぶことを楽しむ。
【1歳児・9月】活動内容の文例
1歳児クラスの7月の活動内容の文例を生活(生命の保持、情緒の安定)と遊び(五領域)に分けて紹介します。
【1歳児・9月】生活の文例
生命の保持
- 残暑が続くので、十分な水分補給、休息をとりながらゆったりと生活する。
- 汗をかいたり汚れたりしたら着替えさせてもらい、快適に過ごす。
情緒の安定
- 自分の思いや甘えたい気持ちを保育士に受け止めてもらい、安心感を持って過ごす。
- 簡単な衣服の着脱を保育士と一緒に行い、達成感を得る。
【1歳児・9月】遊びの文例
健康
- 走る、登る、くぐるなど全身を動かす遊びを楽しむ。
- 手づかみやスプーン、フォークを使って自分で食べようとする。
人間関係
- 保育士や友達と同じ遊びをすることを楽しむ。
- 好きな遊びを楽しむ中で友達と関わりを持とうとする。
環境
- 秋の草花や虫を見たり触れたりする。
- 砂の感触や面白さを味わいながら砂遊びを楽しむ。
言葉
- 保育士と一緒に絵本を見ながら指差しをしたり簡単な言葉を繰り返す。
- 気持ちを代弁してもらい、反復して伝えようとする。
表現
- 歌を歌ったり音楽に合わせて体を動かしたりすることを喜ぶ。
- マーカーで描いたりシールを貼ったりして製作を楽しむ。
【1歳児・9月】環境構成および援助と配慮の文例
1歳児クラスの7月の環境構成および援助と配慮を生活(生命の保持、情緒の安定)と遊び(五領域)に分けて紹介します。
【1歳児・9月】生活の文例
生命の保持
- 子どもの様子を丁寧に観察しながら引き続き熱中症対策に気を付けて無理なく過ごせるようにしていく。
- 汗をかいたり汚したりして着替えたときは「気持ち良くなったね」と清潔にする心地良さを言葉にして知らせていく。
情緒の安定
- 子どもの思いを言葉にして代弁したり、優しい表情で受け止めたりすることで気持ちを理解してもらえていると感じられるようにする。
- わかりやすい言葉をかけたり手を添えたりしながら衣服の着脱の仕方を伝え、できたときは大きなリアクションで一緒に喜ぶ。
【1歳児・9月】遊びの文例
健康
- いろいろな動きを楽しめるように運動用具を用意しておく(マット、巧技台、トンネルなど)
- 自分で食べようとする気持ちを大切にしながら、さり気なく手を添えて持ち方やすくい方を知らせていく。
人間関係
- 友達がしていることに興味を持った時に同じ遊びができるよう、玩具の数を十分に用意しておく。
- 保育士も一緒に遊びながら友達との関わり方を伝えていく。
環境
- 秋の草花や虫に興味を持てるよう声をかけたり一緒に探したりする。
- 保育士も一緒に砂を触って遊ぶ中で、砂の感触の気持ちよさや面白さに共感していく。
言葉
- 子どもの反応に丁寧に応えながら読み聞かせを行い、やり取りを楽しむ。
- 一人ひとりの気持ちを汲み取って簡単な言葉で代弁していくことで安心できるようにする。
表現
- 保育士自身が楽しそうに踊る姿を見せることで、意欲を引き出していく。
- 製作を行う際は人数や時間に余裕を持ち、満足するまで遊べるようにする。
【1歳児・9月】家庭との連携の文例
家庭との連携の文例を紹介します。
- 夏の疲れが出る時期なので、生活リズムを整えることや十分な睡眠と食事の大切さを伝えていく。
- 戸外遊びの機会が増えるので運動しやすい服や靴で登園してもらう。
- 運動会での親子競技について知らせ、参加をお願いする。
【1歳児・9月】健康・安全・食育の文例
健康・安全・食育の文例を紹介します。
- 引き続き熱中症に注意し、水分や休息をこまめにとっていく。
- 戸外での行動範囲が広がるので、大きな石や木の枝など危険な物を取り除き安全に遊べるようにしておく。
- 料理や食材の名前を知らせながら楽しい雰囲気で食事ができるようにする。
【1歳児・9月】保育士等の連携の文例
保育士等の連携の文例を紹介します。
- 運動遊びの機会が増えるので、保育士同士の連携をしっかりとり安全に遊べるよう気を付ける。
- 残暑が続くので一人ひとりの健康や体調の変化に十分注意して見守り共有していく。
- 運動会に向けて、競技内容や役割分担について話し合っておく。
【1歳児・9月】反省・自己評価
反省・自己評価を記入する際のチェックポイントを紹介します。
- 残暑や朝夕の気温の変化に気を付けながら健康的に過ごすことができたか。
- 戸外での運動遊びを積極的に取り入れ、体を動かすことを楽しめたか。
- 子どもの思いを優しく受け止めたり、言葉で代弁したりしながら安心感を持って生活できるよう関わっていたか。
文例を参考に1歳児・9月の月案を作成しよう
1歳児クラスの9月の月案作成に参考にできる文例を紹介しました。
気候の良い日が増えてくるので、運動遊びをしたり秋の自然に触れたりと戸外での活動を楽しんでいきましょう。
好きな遊びを楽しむ中で、友達のことを意識して遊びを真似たり関わろうとする姿も見られるかもしれません。
怪我や事故など危険のないよう見守りながら、子ども同士の関わりを大切にしていきましょう。
保育計画を立てる際はクラスの子どもたちの様子を思い浮かべながら、どんな保育をしていきたいか考えてみましょう。
月案の文章に悩んだときは、ぜひ本記事で紹介した文例を参考にしてみてくださいね。